第28話

「兄貴、すんません。俺の為にこんなことになっちまって」


「いや、俺が颯太の事好きにならなきゃ、こんなことには」


「あー!!もう!!うだうだとうっせーんだよ、二人ともよぉ」

「二人ともいっそのこと、ワシの前から居なくなってくれや」


「それと、ワシは大和工務店から身を引くからな、大河。後はおめぇが好きにやっていけや」


「ちょ、待てよ オヤジ。意味わかんねぇ」


「ワシは、この龍太郎と一緒に暮らすことにしたから」


「親方、マジで何言ってんすか?大河兄貴に会社を譲るって...」


「何も大河一人でやれとは言っとらんぞ。颯太、おめぇも手伝ってやれ」

「とにかくだな、ワシはもうおめぇらの顔は見たくねぇんだよ」

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