ピザを食べる
会社に遅れて向かわなければいけない。
いつもより遅い時間ではあるが、早く向かわなくてはいけないので、着替えもせずにそのまま玄関のドアに手をかける。
親「外は危ないぞ」
外の庭の方から、忠告される。それでも僕は行かなければならないのでドアを開くと、そこに見知らぬ男が立っている。その男は中学の時、隣のクラスだったあいつに似ているけれど、定かではない。
その男は、無理やり家の中に入ってこそうとするので、ドアを閉めて必死に抵抗すると、鍵穴からバリバリとドアを突き破り、その穴から無理矢理に入ってこようとする。どんどんとドアを突き破って身体が半分くらい家の中に入ってきたところで、僕は手にしていたトランシーバーで警察に呼びかける。
僕「僕の家に不法侵入者です。すぐに来てください」
必死の思いが通じていたのか、既に外には警察が待機していて、不法侵入を図るその男を逮捕してくれた。一安心だとそのまま外に出て庭まで歩いて行くと、そこはリビングになっていて、母親と父親が朝食をとっている最中だった。
警察があの男をパトカーに押し込むのを見ながら、ピザを食す両親。
庭から見える、家の中の壁にはピザの広告やメニューが貼ってあるのが見える。たぶん警察からもらったんだろう。罪滅ぼしに違いない。
僕「僕もピザ食べるよ」
父親「おいで」
頷くと両親の前の椅子に腰掛けた。
了
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます