39時間目。布団で昼寝


飯を食べ終わり、麻倉舞と北野裕子とは解散

ななみとスーパーに入る

こうして、スーパーに買い出し行くのはもう慣れたものである


「お昼」


「あー、弁当作っとくわ」


「りょ。あと米」


「10分後」


「りょ」


家出時は大体朝とお昼は俺。夜はななみだ

1万円渡して、カゴを一人一つずつ持って、入り口で解散する。


朝はシリアルでいいから、大量購入

牛乳も3パック購入。米は5㎏のでも買っておこう

お昼は、弁当にできるから冷凍食品。腹減った時にでもななみ食うし

んで朝に一品か二品作れば良いだろ


予想通りに10分程度で買い物が終了し、出口にななみはいないのでタバコを吸いに行く


「終わった。クレープ」


姫はクレープをご所望であった

ななみの手からびっしり入った袋を回収してクレープの屋台に向かう


「おつりで」


「お兄は?」


「大丈夫だ」


ななみは生チョコバナナクレープを注文、お金は俺の渡した1万のお釣りから支払われる

流石にクレープを食べながらホームセンターには入れないのでベンチに座って食べ終わるのを待つ


「ほい」


ななみからアイスコーヒーが渡される

クレープ屋でついでに注文していたようだ。ありがたく受け取ってアイスコーヒーを飲む


「羽毛?」


「綿でいいってか綿が良い」


羽毛は毛が抜けると部屋が酷いことになる

一回寝ぼけて空間転移で布団に穴をあけた瞬間に地獄になった。羽毛が舞うわ舞うわ

布団からも生地を貫通して抜けてくるし


「ごちそうさまでした」


「よし、布団買い行くか。どっちがいい?」


「…布団で」


こっちは合計10㎏程度

布団は特に大きいが3㎏も無いはずだ


色々と見たが4000円で綿のセットで売ってたのでそれを購入して、帰宅


「布団干しといて」


作業分担が一瞬で決まる

俺が俺の使ってた布団を干す。ななみは買い出したものを冷蔵庫等にしまう係


しまい終わったななみは布団をテキトウな所に広げてシートなどをセットし、満足そうに頷いて、服をパージして洗濯機にぶち込んだ

その行動は予測していたので、急いで布団を干し。カーテンを閉める


「お前…せめてカーテン閉めてから脱げ」


誰か覗いてたらそいつのことを殺してから古里さんの所に行かないと…


「めんどう」


と言いながら反省した態度は特に見せずにおろしたての布団にダイブ

俺はとりあえず洗濯して、掃除して、夕飯はピザだから作る必要ないな

明日の授業で使うプリントの見直しもしておくか

っていうか掛け布団出してねえのかよ!


女子高生のちょっと大人感ある下着そのままだ。掛け布団をかけてやる

ななみは既に寝ていた


「あー、掃除は…多分昨日ななみやってくれたっぽいな。じゃあプリントだけ見直すか」


テレビをつけてニュースをBGMにパソコンを起動

っと、プリントのチェック前に調べておくことがあった

あー平和な日曜日だ


2時間ほど経つと調べ物も終わり、プリントの見直しも終わり、やることが無くなったので、最近購入したゲームを起動する

ゲームショップ行かなくてもDLでできるって最高だな


ゲームの起動音

と同時にゾンビが這いずってきた

丁度今開始したゲームはバイオハザードが起きた国でゾンビを撲滅するようなゲームである。最近のゲームは臨場感が半端ないなー


「お…兄…それ…私の」


先日LINEでこのゲームやりたいとななみから言われてDL購入したゲームである

暇だから起動した。というか俺の金だから!

しかし、寝起きが弱すぎるななみはゲームの画面同様な動作で布団から這いずり俺の元へ

下着ずれてきてるからな


「コント…ローラ」


ゾンビがすぐそばまで来た

俺からコントローラを奪おうとしたが、再度眠気が襲ってきたのか力尽きた

手は虚空に投げ出されている

ゾンビを持ち上げて布団へ運ぶ。ついでに干してた布団も回収してベッドに敷きなおす


「よし再開」


再びゲームを開始する

今度はゾンビも起きないようなので一安心


「OPとかやっぱすげえクオリティだなー」


もうこれ実写じゃん

とりあえず、銃とか禁止で物理でやってみるか




「うぉおおお!!」


え?ちょっと待って、めっちゃ怖い

何これめっちゃ怖い

グロいしビックリ怖い

電気付け忘れてたせいか部屋が暗くなってからめっちゃ怖い


まぁグロビックリ的な怖さだけど、これはダメだ

ななみにやらせてはダメなゲームだ…なぜこのゲームが欲しいと言った。お前こういうの無理だろ

なんだ?お手軽ぶっ殺しゲームだと勘違いしてたのか?


「…とりあえず、止めておくか」


これ以上はまずい。もっとこっから攻めてくるやつだ

流石R15

俺は別に大丈夫だが…ななみはこういうの無理なやつだ


「時刻は…やべ」


熱中してしまっていた。時刻は19時くらい

ピザ頼まないとまずいな。どうせ食いたいの決まってるしさっさと注文

比較的にすいていたのか30分程度で来るとのこと


「ななみ起きろ」


「んー…………」


「ピザ」


「おはよう」


すっくりと起き上がるので、寝巻…がこいつ持ってきてないから俺のスウェットを渡す

朝じゃないと寝起きはまだ良い

さっきは死んだが、飯だと言えば大体起きる


「え?邪魔」


「あのね。ピザの配達が来るのよ。下着姿はダメだからな、着とけ」


「…まぁいっか」


大人しく着た。助かります。

と思った瞬間に目の前が真っ白になる。遅れて衝撃。霞だ!!!痛っ!!!

そこから水月は絶対無理!三半規管がぶっとんでるが自分の鳩尾位置くらいなら守れる

連撃という速度で拳が鳩尾に防いでいた手に衝撃が走る

あぶねぇえええええ!!!食らってたらやばかった…っていうかまだ耳キーンしてるし、まともに立てないんですけど!!!!!


「私のゲーム勝手にやってたの思い出した」


いや、あのお前聞こえないから

もうちょっと大声でお願いします

あと手首プラプラさせんな


「あーあーあーーー」


耳を確認。問題ないみたいだ。聴力が回復した


「お前な、平手で水月使って三半規管もついでに潰すな。あと、お前あのゲームやるなよ。お前あのゲーム禁止。お前の苦手な怖い系」


「…気をつける。今度からは拳でやっとく。あといつまでも子供じゃないから、別に大丈夫だし」


お前それ今年3回目

拳もそうだし、怖い系も含めて3回目だから


どっちも駄目だから、お前それ駄目だから。3回目だぞ。3度目の正直って知ってる?そろそろ覚えて…まじで耳キーン痛いから


ピザが来たから食卓を囲む

ピザがきて出てった瞬間に下着になったななみ。そこはもう何も言うまい

親父もお袋も俺も何回も言ったけど「めんどう」の一言で却下され続けた


「お風呂入る」


いってらっしゃい

その後、俺も交代で風呂に入る


「あー気持ちいー」


風呂から上がって、ななみではないが下着姿で冷蔵庫へ

冷蔵庫からビールを取り出してカシャっとプルタブを開けて飲む


「…」


一缶減ってる

あいつ……未成年で飲むなって言っただろうが!!!!!

これも何回目だ!!あいつは未成年のくせに飲みやがって!!!…まぁ俺も飲んでたから言い訳も糞も無いんだけどな…


「……」


飲んでるであろう奴を見ると…ベットでカタツムリって震えていた

テレビを見るとゾンビゲームが放置されていた

ビールのプルタブも空いていた


「おいななみよ」


「…」


ビクッと布団が震え返事はない


「はぁ、自業自得だ…」


夜は早いがまぁいいだろう…寝るか

自分で開けたビールを一気に飲み干して、ななみが開けたビールが半分くらい余ってたので飲み干す

酒の一滴は血の一滴

電気を消す


「…おにい」


カタツムリから触覚という名の手が伸びる


「だから言ったろうに」


触覚を手で掴む


「大丈夫だと思った…お休み」


「はいはい、お休み」


あの頃からホントグロはダメだよなぁ、ななみは

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