29時間目。打ち上げ①

結論を言おう

大崎麻美のおかげでクラス優勝してしまった

いや、ウチのクラスやばい


これはカメラを後々編集するのが楽しみだ

片付けも終わり、お好み焼きの佐助にいた。いつもは教師達との飲み会で開催されるが、今日は若々しい高校生でほぼほぼ貸し切り状態になっていた


クラス優勝をしたので、打ち上げとして麻倉舞、本田ほたる主導で打ち上げとして今いる


「かんぱーい!!凄いですねわたるさん!!優勝ですよ!優勝!!!」


「おーう乾杯」


目の前にいるのは賭けに成功した笑顔弾けるミヨキチ

生徒たちの青春が現在進行形で開催されているので、自然と大人である俺とミヨキチは2人席に座っている


温泉旅行!ゲットだぜ!!!!!!


しかも担当教師も休み(公休)として扱われるので素晴らしい

あービール美味しい


「お好み焼きそろそろひっくり返していいんじゃね?」


目の前に焼かれるお好み焼き

気泡が出来てきてそろそろひっくり返す時期である

今回はミヨキチが「私がやります!!」と言っていたので、俺は酒を飲みながらお好み焼きを食べるだけである


「あっ本当ですね。よいしょ」


くるんとへらを使ってひっくり返す

特にひび割れや分解することもないので、安パイである

周りの会話を聞いていると、失敗していたり成功したりではしゃいでいた

どんどん騒げ!!青春だぞ!!!


「温泉旅行って私も行けますよね!!?」


「おう、賭けでこっちにbedしたんだからいいぞ、日野先生の話によると担当以外も一人連れてけるみたいだしな」


いえーいっと乾杯のためにミヨキチが再びジョッキを掲げる

それに合わせてカンっとグラスがぶつかり合う


「温泉旅行ってどこか場所決まってるんですか?」


大ジョッキを持ちながら飲んでいるミヨキチ

俺も大ジョッキだけど、可愛い頭脳内ふんわりガールが大ジョッキを持っていると何か凄い違和感があるわ


「群馬で旅館も決まってるらしいぞ」


旅館はいいよな

ホテルの洋室も良いが、旅館の和室が良い

畳み最高

しかも、生徒と担任はきちんと部屋が分かれるそうなので、俺は一人部屋で酒を飲みながら寝れる

素晴らしい環境だ。え?ニンちゃんで移動していいの?多分駄目だけど


「群馬!!良いですねー、近いですし」


車でも2時間程度

生徒を考えるとしたら電車になるとしたら1時間半くらい

移動も楽だ。助かる。流石古里さん


「着いて、温泉入って、飲んで。しかも許される休みは最高」


「夜飲みに行きましょー?」


「いいぞー店は調べとくからミヨキチも調べといて」


これはどこかに遠征することが事前に決まっている時にやる方法である

友人と旅行するときにやるのだが、お互い店を決めておいてじゃんけんで当日決める。もしくはお互いの店のプレゼンを行い自分のとこより良いと思ったらそこに行く寸法である


「りょーかいです!!」


グッと拳を掲げるミヨキチ

それに合わせて俺も拳を作って、拳でハイタッチ


「よいしょぉ」


した瞬間に横から衝撃


「大崎麻美!どうした?」


二人席の俺の隣に座る大崎麻美

当然一人分なので狭い

また、何か悪戯するかと思い若干警戒をする。


「私のテーブルのお好み焼き失敗してるんでぇ、上手くできてそうなテーブルに移動しましたぁ」


大崎麻美が座っていたテーブルを見ると見事な炭ができていた

え?どうしたらお好み焼きで炭ができるの?ねぇ?なんで?黒すぎるぞあれ


「あぁ、なるほどな。うん、それはしょうがない」


「食べる?美味しくできてると思うよ!!!」


ドヤ顔でミヨキチが大崎麻美の分をカットして皿にのせる

っていうか近い、普通に密着状態だよ

だって一人席に無理矢理座られてるんだよ?そりゃ狭いよ


まぁ、ミヨキチも女性だし、大崎麻美も女子だし丁度いい


「ゆっくり食ってろー、俺はタバコ吸ってくる」


そう、タバコ

お好み焼きを食いながら酒を飲み、タバコを吸う

それが正義であるが、生徒がいる中でタバコを吸うわけにはいかない


席も狭いので丁度いいと思って立ち上がる


「えぇ?タバコならここで吸えばいいじゃないですかぁ」


大崎麻美に腕を掴まれるが、生徒に副流煙を吸わせてたまるか


「俺的にNG!」


掴まれた手を軽く叩いて離してもらい、タバコを吸いに外に出る


「ふぅ」


生き返る

本当は吸いながら酒を飲みたいがしょうがない

喫煙者は大体タバコが酸素になる。そう考えるとタバコを吸えない状況は無酸素で行動するしかない


「わたるせんせ!タバコ臭いぞー!!」


「!?」


何故お前が外に出てくる!麻倉舞!!!

今吸ってるから!!吸い始めたばかりだから!!!

そりゃタバコ臭いよ!今現在進行形だぞ!!!


「驚いたー?わたるせんせが外出たからタバコかなーって!!」


「タバコだよ、とりあえずちょっとまて、近寄るな」


吸い始めて2口目

物凄く勿体ないが。タバコをすぐに消す


「わたるせんせ偉い!!」


「当たり前だアホ、生徒に副流煙吸わせてたまるか」


ん~と伸びをする麻倉舞

顔がいいからか絵になるなぁ


「楽しかったー!!」


満面の笑みを浮かべる麻倉舞

体育祭はやっぱり青春だよなぁ、俺ももっと一生懸命に取り組んでおけばよかった


「おう、青春だぞ!」


「ち、な、み、にー借り物競争でまいのお題は気になる異性だからね!わたるせんせのこと気になってるよー?」


「…は?」


え?


は?


え?

今何?


告白された?


こんなおっさんより、同世代と恋してろよ

あほか!!

え?


これ?え?


「あははは!!わたるせんせ本気にしたー!?本当はアホな人だよー!」


良かった安心した…

大人で遊ぶんじゃありません!!


「っておい!!!!!!あほな人ってなんだこら!!!!!」

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