6時間目。朝の通勤
ミヨキチとお好み焼きを食べながら、酒を飲み、雄太郎も2人テーブルに無理矢理合流して、エンジョイな飲み会の次の日。
酔っぱらいながら家について服を脱ごうと、空間転移したら床に穴をあけてしまったのは大家さんには秘密である
しょうがないんだ、俺のは移動先にあるのを押しのけて転移されるようで、座標をミスると海外アニメのキャラがよく空けるような人型の大きな穴が開いてしまう
幸いにも、足が埋まったくらいなのであり、一生懸命段ボール+ガムテ補強したのでセーフである。段ボールとガムテさんは偉大だ。
このお二方がいれば、大抵何でもできる
今日は目覚まし時計がストライキせずにちゃんと仕事をしてくれたので、いつも通りの時間に起床
ニンちゃんがいないので、電車でああああ学校に向かうことにする
徒歩15分の最寄り駅まで歩き、40分ほど電車に揺られ、10分ほど歩くとああああ学校である。
Door-to-Doorで1時間強、まぁまぁな距離である
8:20には学校に着けるよう少し早い時間の電車に乗っているためか、そこまで窮屈はしない
テキトウにニュースを見ながら、世の中のニュースの情報を集めながらふと顔を上げるとつい昨日、本田ほたるに告白して玉砕した今井健吾がいた
「…」
朝早いのは良いことだと思うが、声をかけようか悩む。どうしようか流石にプライベートな時間に干渉するのもあれだよな
向こうは俺に気付いていないみたいだし、まぁ止めておくか
告白が玉砕したことに対するショックからは吹っ切れているように見えるので一安心
「…っ!」
今井健吾と目が合ってしまった。俺がいることに驚いた様子である。流石に無視するのもあれなので、軽く手を挙げて挨拶
会話できるほど近い距離ではないので、それくらいでいいだろう。俺と今井健吾の間には混んではないが幾人かいるので、声を掛けづらいし
今井健吾からの返事は、ちょっとだけ会釈
まぁ流石に教師に対して手を挙げて挨拶は難しかったみたいだ。しょうがないし、今井健吾はそういうキャラではないのはわかるので、問題ない
まだ学校の最寄り駅ではないが、次の停車駅で今井健吾は降りてしまった
トイレか
「あれ?わたる先生じゃん!やっほ!!」
朝早いのに元気な挨拶…これは確実に本田ほたるである。間違えようが無い
声のする方へと顔を向けると、明るい笑顔の本田ほたるが隣にいた
「おはよう本田ほたる…意外と朝早いんだな」
教師からするとちょっと早めというレベルであるが、生徒にとってはかなり早い時間である。30分前行動どころか、40分前行動だ。
流石に早すぎる
キャラ的に本田ほたるは朝は強いが、家出るまで遅いタイプだと思っていた。すまん、完全に偏見だった。口には出さないが謝る
「そう?いつもと同じ時間だよ?私、大体駅着いてからカフェで軽く朝食食べてから学校行ってるんだ!」
朝カフェとか何それオシャレ
俺学生の時にカフェなんて行かなかったぞ。そもそも朝なんて遅刻する前提だからな
あとカフェだと飯がなぁ
「そうなのか、偉い?な」
「そんな褒めないでよ!照れるなー!」
満面の笑みで肩をバシバシ叩いてくる。えぇ?俺、教師だよ?
「5回眼球抉るぞ」
「怖っ!肩叩くくらいいーじゃん!!」
文句を言ってくるが、俺は教師である。断じて友人ではないのだ。本田ほたるは色々と距離感が近い子だから、なおさら注意をしなければならない。勘違いされるぞ?だから今井健吾が告白したんじゃないのか?
「でもわたる先生も早いよね、電車で合うの初めてじゃない?」
「あーそうかもな、俺飲み会とか無いと基本愛娘で通ってるから」
「え!!?わたる先生【娘】で通ってるの!!!?」
思い切り目を見開いて、俺の何もない左手の薬指を凝視する本田ほたる。そうか、普通に考えたらそっちに捉えられるか。っというか普通に考えて愛娘で通ってるって文章として支離滅裂だな。なんだ俺は愛娘(人間(存在しない))に乗っかって通っているとでも?ただの犯罪者じゃないか
あと、俺の左手を凝視しながらも携帯取り出すのは止めてくれ!どこに連絡するつもりだ本田ほたる!!
「バイクだバイク!いつもバイクなんだよ」
「あーそうなんだ、いやー焦った焦った!!危うくクラス中に拡散しないといけないかと思ったよ。私たちの先生がとんだ変態でしたって」
怖っ!え?こいつ怖っ!!
え?え?何?そんな拡散される情報なの?
いや・・・事実ならされるか
「今度バイクの後ろに乗せてよ!」
「いや、無理」
別にタンデム経験が無いわけでないが、生徒を乗せるわけにはいかない
バイクなんて乗り物は事故や転倒すると、普通に死ねる。何かあっては遅いのである
まぁどうせ良いよと言っても、こいつは忘れそうだが
「ケチ」
「失礼な!」
普通だ普通!
口を尖らせて拗ねるんじゃありません
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