くま猫先生の書くスピードが速いので、追いつけないぜ……と思いながら読み進めています。読むのが遅くてやっと今日ここまで来れたんで、感想を。
感情と職務と。
悲しみとは最もスレイヤーにとって必要のないものですよね。
でも、結局人である限り切り離せなくて。
桐咲君は、悲しんでいるのだと、そう私は読みました。
切り離したいのに切り離せない、無情になりきれない。そういう葛藤がぐっときます。
作者からの返信
I田㊙/あいだまるひ様。素敵なご感想誠にありがとうございます。
桐咲 禊についての人となりを正確に捉えた正しい認識です。
そこまで読み取っていただいたことに感謝しかありません。
彼の思考は、以下のようなイメージです(乱文で申し訳ございません)
『人殺しは無条件で悪、その行為を成す者はいかなる理由であれ許されてはならない。
まかり間違っても自分の行っている行為を必要悪などと、心得違いをするな。
狂気に浸って逃避することは許されない。殺した相手に詫びるな、許しを乞うな。
ミミや教会の責任にするな、すべて自分で望んでしていることだ。
悪人のくせに罪悪を感じたり悲しんだり人間の真似事をするな。穢れた殺人者。
さっさと死ね異世界転生者――桐咲 禊』
もはや魂のありかたが彼に拷問を与え続けています。
このような思考が渦巻いていますが、言葉には出しません。
膝を折ることを許しません。
教会というのは文章では書けないほど外道の集団なので、
精神が壊れる人も多く、精神に関する薬の技術は突出しています。
現実世界でいう所の以下の症状全てを抑える精神薬があります。
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脅迫神経症に対して:恐慌状態対策用神経遮断薬
双極性障害に対して:精神の波の平準化
統合失調症に対して:幻聴・幻視の抑制
大うつ症状に対して:神経伝達物質再取り込み阻害
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ですが、仮に桐咲がこの薬を飲んでも、彼にとっては
救いにはなりません。それは、彼を苛んでいるのは
精神のありようではなく、拷問のような魂のありようだからです。
それでも、彼は進むのだと思います。
素敵なご考察、恐れ入りました。誠にありがとうございます。
編集済
両手斬り落とされたら、もうとっくに出血多量で死んでるんじゃね。と無粋な突っ込みをば。
ラストのシーンでどうしてもそこが気になってしまったんで、つい。
まあ、異世界の人間は生命力が凄い!とかなら別におかしくはないんですけども。
―――――追記―――――――――
おーこれは失礼しました。
ちゃんと読んでいたつもりだったんですが、完全に頭から抜け落ちてました。
そのせいか、途中ずっとストラいつ死ぬんだろうとか考えてましたw
作者からの返信
まんじ様、ご感想どうもありがとうございます。
丁寧に読んでいただき、これ以上ありがたいことはありません!
フランシスが体育から、道徳授業に移る前に止血のために『束縛《無バインド》』の魔法をかけているんですよ。あくまで絶望とは何かをプルートに知ってもらって、
プルートの能力を使って全世界に伝導師として広めてもらうのがフランシスの目的なので、現在は3人に死んでもらっては困るという感じです。ちなみに該当部分は以下の通りです。
>フランシスは対象を捕縛する
>束縛《バインド》の魔術を詠唱し、
>ストラの左右の上腕部の止血を施ほどこす。
死力を尽くして挑んだプルートさんの心意気は本当にカッコよくて素晴らしかった!
彼が勘違いとはいえ、幸せに生涯を閉じたのは救われた気持ちになりました。
私はもうキーちゃんじゃなくて、プルートさんが作る幸せ村物語の方が読みたいぐらいにプルートさんが好きです(笑
峯岸さんの時も思いましたが、短い中にその人物の人生が詰まっていて、その上にある優しい性格が非常に魅力的ですね。
キーちゃん……私の推しのおっぱい枠(見る側)のプルートさんをやっちまうとは……こいつは相当の理由がないと許さんぞーっ!!(笑
作者からの返信
星浦 翼さま、ご感想いただき、
誠にありがとうございます(=゚ω゚)ノ☆
桐咲 禊は、詫びるなんて許されない、人殺しが
許されようなんて言うのは死者への冒涜だ、
殺した後に殺したくなかったなんて思ってはいけない、
狂気に逃げてはいけない、世界のためではなく自分が
やりたくてやっているのだ、自分は外道で悪なのだと、
一切自分を許さずそれでも、為さなければならないと
信じる道を進みます。
フランシスのように狂気に浸っているわけでもなく、
へパイトスのように自身の信念(享楽)を追求するわけでもなく、
ベオウルフのように強靭な心をもっているわけでもありません。
私たちとそれほど変わらない、正常な感性とモラルの持ち主が、
修羅の道を進みます。魂のありようが既に拷問ですね。
ゴルゴダの丘を十字架を背負いながら進む悪鬼――桐咲 禊です。
プルートが使用者としての投影が壊れていて、略奪して使う分には使えるって事かな?
使えなくなったのなら、殺さなくても良かったのかもしれないけど、確認する方法がないか・・・
作者からの返信
大福がちゃ丸。様、鋭いご指摘です。
今回は”壊れた異能"を回収しております。
異能が壊れて利用価値がない事は”真理啓蒙”
を通じて桐咲とミミは理解しております。
この状態の”投影”だと”限定した範囲”で
”数秒程度の情報のみ”しか送れない。
留守番電話の劣化版(しかも一方通行のみ)
程度の能力になっています。
※元々の”投影”は100年かけてやっと
修得できるレベルの奥義でも一瞬で
完全なレベルで投影の対象者が
再現できるようになる能力でした。
現在、1万5千人(魔獣含む)が
プルートが修得していた、骨剣流、
無限刀、初級魔術の全てを修得しています。
転生前後の全記憶も含めて共有しています。
密室遊戯については桐咲と相性が
良いのか、かなりの制限が掛かる
にもかかわらず活用するようです。
最後のご質問についてですが、彼等の
目的が異能の蒐集とは別にあった……。
ということなのかもしれませんね。
※物語根幹に関わる回答となるため
曖昧な回答になり申し訳ございません<(_ _;)>
やはり面白いです!
読む速度が全然落ちません!
まだ続きがたくさんある、この事実がただ嬉しいです!
作者からの返信
ただただ、ひたすらに嬉しいコメントありがとうございます!
プルートの目に見えていた『英雄』の姿があまりに悲しいです