第零章9  『アラフォーおっさんの乙女チック恋愛相談』

 とまぁ……女子会での俺の評価はこんな感じである。あんまマスターとして尊敬されていない感じが泣ける。


 まぁ、女同士4人で仲良くやっているようでなによりである。転生前は学校や職場で女同士が集まると陰口を言ったり結構トラウマっぽい感じになることがあって……。


 あー! 転生前の話は暗くなるのでやめやめ!


 ただ実はちょっと――。というか結構困ったことがあるのだ。実は4人の中で俺が本当に惚れてしまった子ができてしまっててデートに誘いたいのだけど、女同士いつも一緒にいるせいでなかなか声をかけるタイミングがつかめないでいた。


 もちろん意中の子が彼女になってくれたらパーティーメンバーに報告し、公認のカップルになり、ゆくゆくは一緒に暮らせたらなぁとか妄想しているわけだ。


 もちろん他の3人の継続雇用は確定事項だ!


「ハーレム王に俺はなる!」


 とは宣言したものの、いざハーレム(?)

 を作ってみるといろいろ気遣い

 とかも大変なわけで……。


 俺の場合は一夫一婦制で十分かな……。

 というのが俺が導き出した結論だ。

 まあ、これはただ俺が甲斐性がないせいだ。


「ソフィア先生。実は好きな女子ができたのだけどどうすればいい?」

《――マスター。「どうすればいい?」とはとてつもなく抽象的な質問ですね。ラフォーのマスターから乙女チックな恋の相談を受けるとは――叡智の神の名を冠する私にもあまりに想定外でした。

 で、マスターが好きな子というのは猫科獣人のシーフ、カッツェですね。なんというか――マスターの態度できっと本人にもバレバレですよ。

 ストレートにデートに誘ってみればよいのではと愚考します。男は度胸でいきましょう。》


「でもでも――もし断られたらダメージハンパないんですが。転生前に同僚が職場の子に告白したんだけどさ。

そいつ振られて――。しかも告白したことを社内中で言いふらされたせいで、居場所無くなって勢いで退職したんだよ。振られたらその後結構気まずいと思うんだよなー」

《マスター。転生前のことは知りませんがその同僚は災難でしたね――。カッツェは良い子です。

仮にマスターを振ったとしても、告白されたことは秘密にしてくれますよ。その点は心配しなくても大丈夫でしょう》


「そうだね。カッツェなら大丈夫だと俺も思っているよ。そこで叡智の神こと、ソフィアさん相談なのだけど――。カッツェを自然な感じでデートに誘う方法教えて! 何卒お願いしますよソフィア大先生!」

《はぁ……。仕方のないマスターですね。私の見立てによれば、カッツェもマスターに好意を持っているように思えます。

なのでストレートにデートに誘っても了承してもらえるとおもいますが……。まぁ、ヘタレなマスターには直接的な表現でカッツェをデートに誘うのはハードルが高そうですね。

それでは『明日の作戦会議の打ち合わせ』とか適当な理由をつけて、仕事の一環をよそおって二人きりになれば良いのではと進言します。》

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