第零章2  『ねんがんのチートをてにいれたぞ!』

 過労死したあと念願の「転生部屋白い部屋」で目を覚ましたわけだ。異世界物のラノベやアニメの知識は誰にも負けないくらいに持っていたわけで「転生イベント」については動じることなく対応できた!


読んでて良かった異世界ラノベ!


アラフォー俺氏はネタのセンスが古い――。


 個人的な感想としては――「転生部屋白い部屋」があまりにもラノベやアニメの設定と似ていたもので夢かと疑ったものだ。お約束の「転生部屋白い部屋」で神様(?)的な存在から一つの異能ギフトを授けてもらうというイベントがあった。


 ラノベやアニメが趣味の俺として、このあたりの一連のくだりは、「三千年以上前に通過しているッ!」と声を大にして言いたかったが、なんだかんだで実際に経験してみると感慨深いものではあった。


 俺の異世界転生の設定は転生時の能力については自由に選べるものではなく、異世界に転生する前の世界で最も望んでいたものが与えられるという仕組みだったようだ。


 自由なキャラクリができるFalloutやスカイリムのような洋ゲーやPSOのようなネトゲに慣れ親しんだ俺としては、


「キャラクリ自由度が低いクソゲー!」


 というのが正直な本音ではであったが、文句を言っても仕方がないのでありがたく能力をゲットすることにした。俺が異能ギフトガチャでゲットした能力は「万能の司書アンリミテッドブック」という能力だった。


 異能ギフトについて簡単に能力を説明しよう!――すみません。テンションあがってちょっとだけ図に乗りました……。させてください。


 この異能ギフトを行使することによって使用した者が必要とする情報を、「提案サジェスト」してくれる能力である。ざっくり言うと、スマホのSiriとかの音声認識AIの超進化版という感じだ。


「何でもは知らないわ。知ってることだけ」

の人なみに賢い「何でも知っている」異能ギフトなのである。


俺はこの時確信していた――。


この異能ギフトガチャはSSRチートであると!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る