11ページ目 11月24日

 見知らぬ文字を学び始めてまだ二日だが、徐々に辞書での調べ方やコツを掴んできたらしい。

 辞書や単語集を片手に少しずつではあるが、随分色々と読めるようになってきた。


 鞄に入っていたカードはどうやら、ID証明のようなものだったらしい。

 住所や名前、生まれた年らしきことが書いてあるのは分かったが、それ以降はどうでもよくなり、調べるのを止めてしまった。

 今はそれよりも、同じ言語で書かれた子供向けの探偵小説の続きの方が気になって仕方がない。


 違う言葉を学ぶことで、読める本の種類もまた増えた。

 まだまだ読みたい本がある。

 他にも知らない言語で書かれた本があるから、気が向けばそちらにも手を出したい。


 これだけ本に囲まれているのだ。退屈するのは当分先のことだろう。

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