第3話 美しい世界
駿が目を覚ました時
「え、あぁぁぁぁああああ!」
何故か空を飛んでいた、いやすごい速度で落下していた、だが何故か恐怖感はなくジェットコースターに乗っているような感覚がない、周りを見渡すと真っ青な空、下を見ると光に照らされ宝石のように光輝く真っ白な雲の大地、雲を抜けると一面緑だった、だが野原などではない
「はっ⁈葉?」
視界全てがお互いに重なり合い風になびかれさらさらと綺麗な音を奏でている葉だった
その葉の中に入ると川のように綺麗な模様の枝枝があった、いや枝と言える大きさじゃなく大木から大木が生え更にそこから大木が生えているように見えた。
そしてその木には一つ一つ色も形も大きさも違う実がいっぱいなっていた
「え、家?!」
その実は近づくと上から見ていたよりかなり大きく建造物や池、森などがある島だった。
このままだと地面にぶつかり死んでしまうと思い必死に池の方向に行こうとするが生身の体で落下している駿は思い通りの方向に飛んでいけるわけもなく雲の上から落下してきた勢いのまま地面に叩きつけられた
「どぉおおおおおん!」
巨大な音が鳴り響き地面はまるで隕石が落ちたかのように凹んでいた
「いてててて」
「あれ⁈怪我してない⁈!」
雨よりも凄いスピードで落下したにもかかわらず駿の体は怪我ひとつなく少し痛い程度だった
「どーいう事だ?というか、、ここどこだ?!」
周りを見渡すと綺麗な野原な野原に太陽の光でキラキラ輝く池、その向こう側には大きな山があり後ろを振り向くと小さな集落があった。
集落の住民が大きな音に驚き家から出てきてこちらを見ていた、当然だ普通に生活していたら爆発のような大きな音が聞こえこれほど地面が凹んでいるとなるとかなり揺れもあっただろう。
少しすると集落の中心部にあるこの集落では一番大きいであろう家から40代前半ほどでガタイの良い男性が出てきて凹んだ地面に驚く様子もなく駿めがけて歩いてきた
その男性は駿の前まで来るとにこりと笑い話し始めた
「私はこの村の村長です。恐らくここはどこで自分がどういう状況なのか分からないと思うので説明させていただきます。」
「え、急に空から落ちてきたのに不審がらないんですか?」
「はい、大丈夫ですよ。とりあえず家へどうぞ」
村長さんは急に空から落ちてきてしかも傷一つ追っていない駿を見ても普通のことのように接してくれた。
駿は村長さんに言われるまま村長さんの家に行くと村長さんはいろいろなことを教えてくれた。
一つ目、何故空から降ってきた駿を見て村長さんは不審がったり驚いたりしなかったのか。
あの場所にはかなり昔から駿と同じように人が落ちてくるということが短くて10年程長いと80年ほどごとにあったという
あの大きなくぼみは地面に落ちる寸前はパニックになっていて気づかなかったが駿一人であれほどの大きさのくぼみができたのではなく駿より前にあの場所に落ちてきた人達によって少しずつ大きくなっていっているようだ
そして二つ目、この集落の人々に代々伝えられている話のこと。
その話によるとこの世界の名前は新験世界と言う、そして新験世界はさらに広い神全世界という世界の中にあるらしい。
そして神全世界は今から53万年前に創造神が作りその39万8千年後で今から13万2千年前にangelと名乗る人か神かどちらでもない生き物かもわからない物が作った世界がこの新験世界のようだ。
そしてこの世界の人々の先祖は神験世界ができて間もない頃に三千世界から移住してきたと言う話だった
そして3つ目、駿のようにこの集落に落ちてくる人たちについて。
村長曰くこの集落に落ちてくる人は決まってその前に落ちてきた人と近しい人だと言う。
この話を聞いて駿はある事に気付いた
警後の父親、警後、そして駿の順でこの世界にいているのだ
となると駿が元の世界に帰ると駿の近しい人がこの世界に送られるということだ、
「誰だ、友達も恋人もいないし、家族⁈」
そしてこれは偶然かもしれないがこの世界に来たこのことがわかっている自分を含めて三人はみんな男性なのだ、
という事は、
「お父さんか弟⁈」
と色々考えていると村長さんが椅子から立ち上がり大きな窓の方にゆっくり歩いていき窓から見える大きな山を指差す
「私はこんな小さな村の村長ですからこんな事しか教えられませんが、あの山を越えた向こう側に神楽坂王国という大きな国が有ります、そこならもっといい情報を手に入れられるでしょう」
「ありがとうございます。取り敢えずそのかざらか王国?」
「神楽坂王国です」
「に行ってみます!」
そう言いうと駿は村長の家を出ると先ほど落ちてきた凹み、池を横に見ながら山へと向かう
Fault world 《異世界からの警告》 @tattu0125
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