ポッキーの居ない日々

アキノリ@pokkey11.1

ポッキーが去って

怒っても泣いても笑っても。

私達の側には必ず、愛犬ポッキーという存在が有りました。

私がとても若い時に我が家にやって来たポッキー。

ですが、今はもうポッキーは居ません。

空のゲージとオモチャと寝床が側に有るだけ。

でも、私はその場所にポッキーは居るとそう思っています。


父親は会社に名残惜しく出勤して行き、私と母親がポッキーを火葬場に送り出したのが5日前の11月1日でした。

そして、今日ようやっと納骨された骨壷に入ったポッキーが帰って来て。

私の側に写真と共に居ます。

真っ白な骨になって、まるで雪の様です。

散り積もった粉雪の様。

こんなにも痩せ細っていたんだって、背中が曲がっていたんだって。

骨で知り涙が止まりませんでした。

悲しかったです。


この世から去って、亡くなった後の方で涙が止まらず結局泣いてしまいました。

12歳、12年、12年という長い月日。

側に12年も一緒に居た相棒が去ってしまった事が流石に辛かったです。

でも、ここ最近になってようやっとこう思える様になってきました。

その様にポッキーが導いてくれたのでしょう。


(前を向いてね)


という気持ちが、です。

そう、何時迄も悲しんでいたらポッキーが成仏出来ないのでは無いかと思い、私が気力を取り戻して前を向く。

それがポッキーに出来る最大の恩返しでは無いかと思ったのです。

ポッキーはきっと、天国で私達を見てくれているだろう、その様に思います。

だから私は前を向いて小説も勉強も頑張りたい。

そう思いました。


今思えば、ポッキーは本当に賢かったです。

トイレもちゃんと出来ました。

教えた訳じゃ無いのに、いつの間にかです。

そして、亡くなる直前まで私が注文した品物を一口だけでしたが食べてくれました。

とても優しかったと思います、本当に、です。

更にポッキーは調子が悪くても決して弱音を吐きませんでした。

それがポッキーの長所だったのです。


亡くなる直前まで、排泄もちゃんと行い私達は喜んでいました。

でも虚空を見る様に、息をゼエゼエ吐いて。

もう持たないかな。

そう、思ったら涙が止まらず、ただ神様に祈って。

先に亡くなったお婆ちゃん、お爺ちゃん、こうたろう、レオの元へ安らかに行ける様にと、祈っていました。


深夜24時ぐらいに母親が起きた時にはポッキーはまだ生きていた様です。

それを母親は悔いています。

今もずっと悔いています。

何故、死ぬまで側に一緒に居てやらなかったのか。

という感じで、です。

私も一緒に居てやらなかった自分を悔いてます。

先に薬で眠った私の身体が憎いです。

悲しかったです、悔しかったです。


そして、私が起きて、運命の11月1日午前5時40分。

ポッキーは3時間ぐらい前でしょう、亡くなっていました。

本当にとても、とても冷たいボロボロの身体で。

でも、安らかな感じで寝ている様な。

それが涙を誘いました。


本当に良い愛犬でした。

12年間、私に色々な事を学ばせてくれました。

今も母親に、父親に怒られていますが、二度としないと誓ってね、と。

ポッキーは学ばせてくれました。

こんなに良い愛犬はこの世界中探しても一頭しか居ません。

それが、ポッキーです。

私は.....ポッキーの事は永遠に忘れないでしょう。

また会える日を夢見て、今もポッキーの骨壷を見ながら思っています。


こうたろう、レオの居る犬の国へ行ったポッキー。

私はその後ろ姿を追う事は出来ません。

ですが、きっと。

きっと。

幸せに暮らしている。

その様に信じて、私は今を生きています。

待っていてね、ポッキーさん。


母親 & 父親 & tanakasaburou@ & アキノリ


H31、11月6日、13時01分。


旅立った愛犬へ。


アキノリ

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