第3話 薬種の惑星 プラネート宙行宅急便
「この星の物は、何でも薬の材料になるんだって」
相棒のアンドロイドは、いつもの5倍はある積み込みリストを見ながら言った。
「何でも?」
「どんな物でもです」
宇宙港の職員も肯定する。
植物、動物、鉱物、水、海水、その全てに何かしらの薬効成分が含まれていて、薬の材料として輸出されているそうだ。
「それってさ、ここの住人もって事なのかしらね?」
相棒が物騒な事を言ったが、職員はただ笑って音楽メモリをくれた。
「我々の歌声には心の病や、不眠に効果があるそうです」
それ以上は何も言わず、聞かず。
呼吸器系の病に効果があると言う空気を吸い込んで、積み込み作業に取り掛かる。
何の意味か分からない積み荷が多いので、大変そうだ。
(298文字)
第50回ツイッター300文字SS お題「薬」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます