スモッグはいつしか回りを囲む

「この姿こそ、僕が望んだものなのか。」

 どうやら、現実は目の前にあるようだ。

 今日もどこかへ浮遊する、スーツは街を飾り付け、

 地面から生えたビル達は、彼らを覆うおもちゃ箱。

 行進は乱さずに。規則は当然守るもの。

 予想通りすぎたのか、心が躍ることはなし。

 ただせめて、機械にしてはくれないか。

 グルグル深く沈みこむ、螺旋階段終わりなく。



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