見えない青春
その時、心は白く塗り潰された。
今年最後のインターハイ。主力選手の発表日。
先生から告げられた言葉は、私を止まらせるのに最適すぎた。
今までの自分は何だったのか。どうしてここにいるのだろうか。
周囲が流す歓喜の涙は、視界を黒く滲ませる。
「私だって、まだやれるのに…。」
なんの迷いか、思わず部室から走り出す。鼓膜は音を弾き出す。
何も見えないはずの目に、揚羽が私を停まらせた。
橙色な海を悠然と泳ぐ虹色に、私は夢を見た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます