Ending Phase

Ending

ScenePlayer―――田中陽介


マナ:さあバックトラック! まずEロイスですが6個ありました。

つばさ:わーい!

マナ:Eロイス分で減らす人は6Dどうぞ。

つばさ:はい!(ダイスを振る)32。112まで下がった! 普通振りで行けそう。

マナ:(ダイスを振る)34減って106。

田中:(ダイスを振る)40下がって98で既に生還。

仰倉:オレはEロイス分はいらないな。

マナ:一倍振りは絶対にしないといけないんだよね?

仰倉:確かそうです。まあ経験点は飾りなので! 振りましょ。

マナ:じゃあみんな一倍振りするということでよろしく。6Dで(ダイスを振る)36。70で生還でーす。

つばさ:5D振って31。侵蝕率81で生還! ふー死ぬかと思った。

田中:もう生き返ってるけど、5Dで28。

仰倉:3Dで16。あっぶな、94。

つばさ:ほんとだ(笑)みんな無事に生還ですね!

田中:よかったよかった。


       *   *   *


マナ:では脱出パートになりますが、井上さんが浄化されて学校は元に戻るって感じでいきましょう。

田中:井上が「う……」と呻いて、がくっと両膝をつく。

マナ:(井上)「ホモも百合も……なくなってしまった」


 井上の背後に亀裂が入り、ガラスが割れるような音と共に、空間に裂け目ができた! ピンク色の気体が急激に吸い出されていく。


NPC/陸:「ハッ! ぼ、僕はいったい」井上の能力が解けて正気に戻る。

NPC/瑞希:「ど、どうして陸と抱き合っているんだ?」

NPC/陸:抱き合ったのか(笑)

つばさ:そういえば。壁ドンだったのに結構進んでた。

田中:「おーよかった、チューまではいかなかったんだな」

仰倉:(瑞希)「唇が湿っている……?」

NPC/陸:「!?!?!」

NPC/瑞希:いってんじゃん!!

つばさ:「なんと! オーケーオーケー!」

NPC/陸:いかされてる(笑)

つばさ:「おめでと~! 今日は陸くんちでお赤飯だね!」

田中:「まあまあ、だれも見てないし記憶にないならなにもなかったんだろ(たぶん)!」

NPC/瑞希:「うっすらとレモンの味……」

NPC/陸:(瑞希くんを見ると動悸が…⁉︎)

仰倉:「帰りたくない……ホモも百合も自由にできない世界になんて……」井上はヘタリ込むと、がっくりと項垂れる。

田中:「井上、まあ、これをみて元気出せよ」《タッピング&オンエア》で薄いピンクの本の新刊情報を壁に映し出します。と●のあなでの販売が開始されたそうです。

マナ:わろた。

仰倉:なんでそんな情報あるんだ(笑)

田中:「茜さ……UGNの知り合いにこれを買ってこいって頼まれてんだよね。こういうの好きなんだろ?」

NPC/瑞希:茜さんを勝手に腐らせないで!?!?

田中:はっはっは。ケ・セラ・セラ!

つばさ:「井上さん、オーヴァードの力を使わなくても、世界は作れるよ!」と肩を叩いてそっとペンタブを渡す。「お兄ちゃんにもらったものだけど……私、○×ゲームにしか使わないから」

田中:(井上)「天野さん……(ペンタブを受け取る)そうね。いくら冬コミに落選したからって落ち込んでちゃだめね。……すぐに夏が来るもの」

マナ:アレこれ井上さん死なない感じ?

仰倉:改心エンド。

マナ:ジャームなんだけどこの人……。

田中:衝動のままに夏コミに向かえばいいんじゃねーかな。

つばさ:「同人で12Pホモ本を900円で売って、公式グッズを買って応援しよう!」

田中:(井上)「私、描くわ! 尊き者達を! 今から始めるから、あなたたちはもう帰ってちょうだい!」

マナ:そうやってつばさ達を元の世界に返し、井上本人は桃色領域の中で幸せに創作活動を続けましたとさ、ってこと?

田中:そうそう。すっと立ち上がった井上が手を払うと、吸い込まれるように亀裂に入る。

つばさ:「夏コミ参加、決まったら教えてよね!」

マナ:「(まあ、"理想郷"を無効化できたし、首尾は上々ということにしましょうか)」

つばさ:首尾は上々という言葉がもったいない(笑)かっこいいのにかっこつかない(笑)


 気がつくと一同は静かな図書館に立ち尽くしていた。そこには井上の姿だけがなくなっている。随分長い時間閉じ込められていた気がするが、外はまだ明るく、あまり時間は経っていないようだった。


つばさ:「あれっ!? いつもの図書館だ」

マナ:池田ちゃんが「あれ、先輩達、もう補習終わったんですね? 早速当番手伝ってくださいよ!」と現れる。


池田綾乃(いけだ・あやの)……つばさと陸が所属する図書委員会の後輩。しっかり者で、瑞希がただならぬ空気で図書室に来た時には空気を読んで退出するなどした。


NPC/陸:「あ、そうか、当番か。ごめんごめん」

つばさ:「今日わたしたち当番だったっけ?」

マナ:「当番ですよ〜! もう、天野先輩はすぐ忘れるんだから〜!」と池田ちゃんが、仕方ないですね〜と行った様子で呆れる。

つばさ:「ごめんごめん!」

田中:「いや~なかなか面白い体験だったな~」

仰倉:「(帰りてえ)」

田中:「(これだから人間は面白い。井上の捕獲については、適当に逃げられたって報告しとけばいっか)」と実は任務を割り当てられていた田中(ということにした)。

マナ:私は特に意味もなく壁にもたれかかってドイツ語辞典などを読んでるね。

田中:辞書読む奴(笑)

つばさ:「陸くん、なんか顔赤いけど大丈夫? 風邪?」

NPC/陸:「えっ、そ、そ、そうかな?? 気のせいじゃない? さあさあ、当番! 仕事しなきゃ仕事~!」とつばさの背を押しながら、準備室へ向かう。

つばさ:「なんかあやしいな~」

マナ:(池田)「あと、誰が持って来たのか大量の同人誌が置いてあったんですよね。せっかくだから蔵書にしようと思うので、作業手伝ってくださいねー」

つばさ:「えー! そんなに⁈ こりゃ大変だ! 瑞希くん、よーちゃん、ちょっと手伝ってよー!」

田中:「えー、しゃーねーなー。そしたら、桜坂の弁当で手を打とう!」

NPC/瑞希:「チーズinハンバーグで手を打とう」

仰倉:具体的(笑)

NPC/陸:「ありがとう、助かるよ!」

つばさ:「決まりー! じゃあまずは作者音順に並べて~……」

NPC/陸:などとわいわい薄い本を片付け始めたところで終了ですな。マナ仰倉ラインで演出があれば。

つばさ:そのライン(笑)

仰倉:「(無言で去っていく)」

マナ:私もいつの間にか消えているのよ。「(ジャームもジャームで様々ね……分かりあえる日も来るのかしら)」などとモノローグにも耽っておく。

仰倉:オレは屋上行くだけですね。

マナ:仕事がなければあまり拘束性の大きいセルではないので。自由なセルになっております。

田中:んじゃこれで終わりっすね。

マナ:それではめでたくセッション終了ということにしたいと思います。お疲れさまでしたー。

田中:おつかれっすー!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ダブルクロスthe 3rd・リプレイ・ハーツ IF かんさTRPG支部 @kansa_trpg

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ