第十一段

むかし、男が東国に行くといい、友人たちに道中送った歌


天の運行

地の運行

気づけば遠くに振り飛ばされた

あなたとわたし

天と地ほどにはなればなれ

けれどもどうか忘れないでいてほしい

この運行に

身を預けるしかないこのわたしを

気まぐれに

月と星とを巡り合わせるこの運行に

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