第7話 変な衛星

 「正解するカド」は夢中で観ました。

 SFの醍醐味である精緻な設定、世界観。先の読めない展開。いやもう、圧倒されました。

 それでも、やっぱり「あれ?」がありました。第8話に出てくる、通信衛星です。

https://img.anitubu.com/imgs/8/6/867eabbd.jpg


 物語では「世界同時中継」とあるので、そうなると静止軌道に最低3つの衛星が必要です。三方から地球を取り囲むことで、全地域をカバーできます。

 なのに、画像に出ているのは低軌道にある一基のみ。

 この高度で地球全域をカバーしたかったら、何十基も必要です。


 また、背景の地球を見る限り、どう見ても太陽は真上の方向にあるのに、太陽電池パネルは画面の左を向いてます。つまり、全く発電できてませんから、この衛星、完全に壊れてます。


 いやいや、良く見ると衛星には左から光が当たってますので、これは衛星と地球の画像を合成したな、となります。いわゆる「画像はイメージです」という奴。

 あ、この「画像はイメージです」も、「牛乳はミルクです」並みに「あれ?」なんですけどね。


 まー、こんなツッコミを喰らうから、大真面目に科学や歴史の考証をする作品は作りにくいんでしょうけどね。


 ちなみに、同じSF作品でも「エヴァ・Q」の衛星軌道戦闘は見事でした。JAXAも真っ青ですね。特に、「周回軌道で加速すると後ろに進む」あたり。マジで震えます。

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