第5話 あたらしい
偉そうに「本来の意味はこうだ!」とか書いてますが。
実際には、言葉とは生き物で、日々進化し続けてるんですよね。
例えば、「役不足」というのは本来は、実力のある役者が端役をあてがわれて「もっと良い役をよこせ!」と不満を述べている状況をさすのですが、現在は全く逆の「自分には荷が重すぎる、実力以上の役なので返上したい」という意味で使われるケースが多いようです。
もっとも、これに関してはネットでも話題になって、本来の意味で使って下さる例も目にするようになりましたが。
そこで、お題の「あたらしい」ですが、これ、本来は「あらたしい」が正しかったのです。「気持ちを『あらた』に」とか「『あらた』なる強敵!」とか、例を上げると分るかと。
調べてみると、江戸の若者文化で、言葉の一部を前後逆にするのが流行り、「あらたしい」が「あたらしい」となった、という説があるそうです。
そんなの、「コーヒー」を「ヒーコー」とか呼んでた、昭和世代のヤング(死語)だけだと思ってたんですが。意外と伝統ある「遊び」だったんですね。
要は、言葉の意味は多数決で決まる、て事ですね。
というわけで、ここでは色々書いてますが、結局は「戦いは数だよ、兄貴」が正しいとなるわけです。ドズル中将万歳。
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