アルコールの力

 吹雪に閉ざされた山荘で、怖ろしい殺人事件が起きた。


 ロビーに置かれた大きな酒樽を見つめていた探偵は、何事か閃いたようにつぶやいた。


「助手くん、大至急だ。大至急、みんなを集めてくれ!」


「犯人が、わかったのですか?」


 神妙な顔の助手に探偵は言った。


「いや、もう全然わかんないしパーッと飲んで忘れようぜ!」

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