見栄

 新しい団長の意向で、騎士団は身分を問わず人材を登用するようになった。


 貴族出身の騎士は、辺境の村出身の平民騎士を打ち負かすと吐き捨てるように言った。


「けっ! 田舎の定食屋の息子が!」


 平民の騎士はしばらくその場に伸びていたが、相手の姿が見えなくなると言った。


「くそおっ! 二度と、二度とあんなこと言わせないからな!!」


 騎士は叫んだ。


「うちはな!! 夜はカフェバーになるんだからな!!!」

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