商い

 冒険者の前では激しい音を立てながら滝が流れ落ちている。


 滝の守り人だという老人は言った。


「お主の目的は竜の里へ入る為に必要な『勇気の石』じゃな? それはこの滝壺の底にある。飛び込んで己の勇気を示すがよい」


「げっ、冷たそう。嫌だな」


 冒険者が思わず漏らすと老人はぽつりと呟いた。


「ちなみにそこの売店なら五万で買える」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る