ララ様を愛でたい姦(おんなさんにん)1.5
ヴァイス
「さて、皆様お集まりいただきありがとうございます」
ブランシュ
「今回は何を決めるのか、という話でしたわね」
グレイス
「言うまでもなく、ララ様に関するお話ですわよね? ヴァイスシルト殿下」
ヴァイス
「ええ。
今回は、『ララ様の
ブランシュ
「それはそれは、話が捗ること請け合いでしょう」
グレイス
「わたくしの意見はあるのですが、まずはヴァイスシルト殿下から、お願い致します」
ヴァイス
「ありがとうございます、グレイス殿下。では、まずはわたくしから。
わたくしが思うに、ララ様の魅力的な箇所は“太もも”だと思うのです」
ブランシュ
「なるほど。それは、何故なのです?」
ヴァイス
「あのような未成熟なカラダであっても、むっちりとした箇所が一つ、いえ二つだけあるのです」
グレイス
「つまり、それが“太もも”なのですね」
ヴァイス
「ええ、その通りです。
そしてわたくしは、むっちりした所はつい、摘まんでしまいたくなるのですわ」
ブランシュ
「わかりますわ。
しかし、“むっちりした”と言うのであれば、“ほっぺた”はどうなのでしょうか?」
ヴァイス
「もちろん、それも含んでおります。
ですが大切なお顔を弄ぶのは、わたくしの趣味ではありませんの」
ブランシュ
「わかりましたわ。
では、次はわたくしの番でしたわね。
わたくしは、“唇”を推しますわ」
ヴァイス
「“唇”、ですか……」
ブランシュ
「ええ。
やはり未成熟なカラダにおいても、唇は柔らかく美しいですわ。
もっとも今は、“可愛らしい”と言うのが適切なのでしょうけれど」
グレイス
「あの桜色の唇は、貪りたくなりますわね。お母様」
ブランシュ
「貴女もわかる女ね、グレイス」
グレイス
「お褒めに預かり、光栄ですわ。
さて、わたくしも唇……を推したいところなのですけれど、既に言われてしまった以上は、別のものを。
それは、“胸”ですわ!」
ヴァイス
「あら」
ブランシュ
「意外ね、グレイス」
グレイス
「わたくしは常々思っていたのです。
『わたくし達は持ちすぎているが故に、持たざる者に憧れるのではないか』と!」
ヴァイス
「まあ、たまにそう思うわね。
『もし急に無くなったら』……ふふふ」
ブランシュ
「けれど、叔母様は気にされているわよ?」
グレイス
「だからこそなのですよ、お母様。
自らがコンプレックスを持つ部分に対し、どんな感情を抱いているか。
それを妄想しながらいたぶるのは、楽しいのではなくて? うふふ」
ブランシュ
「まあ、何となくわかるわね」
ヴァイス
「さて、三者三様の結論が出ましたわね」
ブランシュ
「どうするのです?」
グレイス
「単なる意見主張会と化しておりますわ」
ヴァイス
「それをはっきりさせるために、お二方にはララ様を連れて来ていただきたく思いますわ」
ブランシュ
「とは言っても、叔母様がわたくし達を信用しているか……」
グレイス
「それに、わざわざ時間を割いて下さるとは思えませんわね」
ヴァイス
「そこでお二方に、“あるもの”を伝授しようと思うのです」
ブランシュ、グレイス
「“あるもの”とは?」
ヴァイス
「うふふ、うふふふふ……」
以下、猛烈な催眠術の特訓を経て、「ララ様を愛でたい姦(おんなさんにん)2」へと至る。
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