夢か現か 2
時折、霊夢というのか、夢か現か定かではない恐怖体験をしました。それらは幼児期に体験したもののように、ぼんやりとしたものではなく、鮮明で生々しいものでした。
何度か繰り返しあったのは、謎の行列に踏まれるという体験です。
眠っていると金縛りになり、動けない私の腹の上をのしのしと踏み越えていく気配がするのです。幾人もの足に踏まれて苦しくて、カッと目を開くと闇しかなく、姿はおろか気配もありませんでした。
夢だったのか、実際に起きていたのか分からないままなのですが、朝起きて着替える時にお腹を見ると、踏まれた跡が残っているのが常でした。
この体験は中学から高校までの6年間、年に数回の頻度で起きました。
もうひとつは中学の時に一度、高校に入学した頃に一度、まるっきり同じ内容の体験です。
仰向けに寝ている私の上に跨がった男が、腕を左右に広げさせ、両手首を握り締めて押さえつけているのです。
捻り潰されそうな痛みと、憤怒とも憎悪とも取れる恐ろしい目だけは、はっきりと覚えています。
目覚めると両手首に喰い込んだ指の跡が、しっかりとついていました。
あの男性は、いったい誰なのか。私とどんな縁があるのか、全く分かりません。
見覚えのない人です。過去世でもあったのか、それとも今後どこかで関わりがあるのか、未だ謎のままです。
これらの体験のように体に跡が残ると、跡が消えるまでの数時間、鈍い痛みがあったのが厄介でした。
お腹の足跡なら放置も出来ましたが、手首の場合は隠すのにリストバンドをしたりと苦心しました。けれど一時的なもので消えてくれたので、幸いでした。
一生残るアザになった人を数人知っています。アザは呪いが関係しているケースが多いので、恐ろしいです。
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