??年後
「え!? いや、男の手紙にはなんて書いてあったの!? プリン作ったら話してくれるって言ったのメルじゃん!」
「発言と約束は違うんだよ?」
「うわぁ、じいちゃんと似たようなこと言って……あっ、そういえばじいちゃんも似たような話してた。婆ちゃんに出会う前、綺麗な女の人に手紙で……あれ、伝書鳩だったかな? プロポーズしたんだけど、その前に嘘ついた所為で振られちゃったって。アホだよね」
「……さっきの私の話、聞いてたよね?」
「え?」
とぼけた顔で首を軽く傾げる。目の前の彼は、肝心なところで鈍いところは彼よりも酷い。
大繁盛のカフェ・ローズでは今日も暖炉の火が音をたてている。小さく笑いながら、メルはスプーンでプリンをすくった。
水晶のチョコレート 区院 @rukar
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます