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いや、きっと聞き間違いじゃねぇーよな?
どれくらい家が広いんだろう。
つまり
近くにも私立校や有名校があるというのに……。
俺だったら迷わずに私立の方に行く。そして、割といい大学に進学して、社会人になるだ。
それしかないなと言わんばかりに考えていると、
「でも、将来は黒川家を継ぐつもりですし、再建するつもりですからね」
と、愛生は人差し指を口に当てて微笑んだ。
「まあ、その話は置いといて……俺に話したいことがあったんじゃなかったのか?」
「あ、そうでした。すみませんが、お二人は席を外しもらえませんか? 山崎さんと大事な話がありますので……」
そう言われて男女の二人は部屋を出て行った。
「それで、結局のところ、俺に何をして欲しいんだ? 言っておくが力になれるかは知らないぞ」
「それでも少しでもいいから答えが知りたいんです。私には祖父がいました。ええ、今から三年前の事です」
寂しそうな眼をして彼女が話をする。
遺書か何かか?。
「三年前、当時中学入りたての頃だった私は期待を胸に中学校がどういう学校なのかわくわくしていました」
「あ、そう」
どこが?
中学の思い出にはそこまで覚えている内容などない。
覚えていることと言えば、読んだ本のタイトルと内容くらいだ。
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