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「なんとなく、いい部屋だなっと思って……。ここ、文芸部室だよな」
背中に緊張が走り、声が裏返る。
やべぇ……。こいつ、近くで見ると違う意味で綺麗だ……。
髪の毛がサラサラで、腰まで伸ばしており、胸や尻も出る所は出て引っ込むところは引っ込んでいる。
何より、すごく上品そうで、彼女の世界に取り込まれるかのように。
今まで女子とまともに話したことのない俺が目を泳がせているのを見て、彼女が言った。
「もしかして、入部希望者ですか? だったら、見学してもいいですよ」
微笑みながらそう言うと、元の席に戻る。
「ここの部員って……」
聞きたくなかったが、そこにいる三人は果たしてこの文芸部の部員たちなのだろうか。
「何か言いましたか?」
「えっと、あの……この三人は文芸部員なのか?」
と、思わず本音が出てしまって尋ねてしまった俺に、彼女は少し笑う。
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