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男子生徒がこんな人通りのない廊下の前でずっと立ちっぱなしで部室の中を覗き見ているのは分が悪い。
おそらく、要注意人物みたいなことを思っているのだろう。
いや、絶対にそうだ。今頃、教師の中で少し話題になっているのかもしれない。
だが、それはちょっと違うのだ。静かな居心地の良い空間が欲しいだけなのだ。
さて、どうするか……。
そう、俺はこの文芸部に入りたいと思いながら、入れずに部室をウロウロして暇を持て余していた。
俺はただ、本が読むたくて他にもゲームやテレビが見れる環境が欲しい。学校にそんな場所があったらどんなにいいだろうか。
『文芸部』
その言葉通り、文字の芸術を嗜む部活。文字を読み、書きなどを心から楽しむのだ。
ここは田舎の高校であり、都会にたくさんある工業や人は多くない。
一年中、自然に囲まれたのどかな地域だ。
言わせてみれば、田舎にはそれだけののんびりとした時間が流れている。
山に登れば木の実がたくさんあり、川は一年中綺麗で魚がたくさんいる。
自然を相手にすることで色々と学ぶことが多い場所なのだ。
そして、街の方に行けば日常生活に必要な店はそろっており、中心には日本を代表とする工業の会社が建っており、近くにはショッピングモールがある。
この街のシンボルといえば、巨大な弘法大師が街を山の上から見守っていることだ。春になると毎年、祭りが三日間開催される。
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