(モノローグ・ドニー)奇跡のリ○ップ

 俺はドニー。バイエルン様に雇われている兵士だ。


 俺はバイエルン様の館前で門番をしていた。自然とあくびが出る。


 それにしても眠くなる仕事だ。


 ケイゴオクダの家で食べたサシミという料理のことを思い出す。


 あれをもう一度食べたいなあ……。


 俺はあのプリプリとした食感を思い出し、生唾を飲み込んだ。



 すると、そのケイゴオクダが荷馬車でやってきた。珍しいこともあるものだ。


 ケイゴオクダがバイエルン様に面会を求めている。



 バイエルン様は今頃冒険者ギルドの錬金魔術師ハン殿とアフタヌーンティを楽しんでいらっしゃるはず。


 ハン殿と医師のキシュウ殿はバイエルン様の健康面で世話になっており、問診後にお茶を楽しんでいるというというわけだ。



 俺はケイゴオクダに少し待ってもらい、バイエルン様に許可をもらう。



 ケイゴオクダを厩舎に案内し、馬車をつないだ後、バイエルン様の執務室まで案内した。



 執務室のドアをノックして、中に入る。



 俺は執務室のドア横に立ち、会話の邪魔にならないようにした。



 「ケイゴ。良くきてくれた。まずはかけたまえ」


 「アリ、ガトウ」



 相変わらずの酷い片言だ。


 ケイゴは豪華な応接セットのソファーに腰掛けると、カバンからビンを取り出しテーブルの上に置いた。


 そして、紙にペンでサラサラと何かを書いてバイエルン様に見せた。


 するとバイエルン様が目を見開いて驚いたので、俺とハン殿も我慢できずにその紙を見る。


 するとそこには……。



 【エギルの回復ポーション:体力回復(大)、部位欠損修復】



 重要なのは『部位欠損修復』という記載だ。


 そのようなポーションがあると話には聞いたことがあるが、実際見るのは初めてだ。


 バイエルン様がそのポーションをおそるおそる手にとり、ゆっくりと飲み干した。


 すると、右腕が光の粒子が集まるようにして修復した。


 まるで魔法だ。いや事実魔法なのだろう。俺は感動に打ち震えた。



 「ドニー。金貨の大袋を持ってきなさい」


 「はっ!」



 俺は、金庫番にバイエルン様の書き付けを見せ、金貨2000枚の詰まった大袋を大至急執務室へと運んだ。


 ケイゴはいらないというジェスチャーをする。何という男だろう。


 俺は素直にこの男の無欲さに驚嘆した。忠誠を誓うバイエルン様を二度も救った男。俺にとっても大恩人となった瞬間だった。



 バイエルン様に腕だけではない変化が現れた。



 なんと腕を失ったショックで白髪となり薄くなっていた頭👴🏻が、若かりし頃のように黒くフサフサした髪🧔🏻へと戻っていたのだ!!



 「ハゲも部位欠損かあ……」とアホな考えが俺の頭をよぎった。


 頭髪マイヘアーに悩みを抱える恋多き上流階級紳士ロマンスグレー👴🏻は多い。


 このことが知れると厄介なことになることは間違いない。



 にも拘わらず、ケイゴオクダはハン殿に部位欠損ポーションのレシピを教えた。


 ハン殿はレスタの町を守るため左半身をモンスターの毒でやられ、義足義眼の状態だったからだろう。


 ハン殿が部位欠損ポーションを自分のために使う分には良いとしても、ケイゴオクダのことを吹聴されるのはマズイ。権威のないケイゴオクダがどのような目に遭うのかわかったものではない。



 なので私は、「ここで起きたことは他言無用。遠方から来た流れの治癒師が治していったということにしましょう!」と提案したのだった。


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 みなさんこんにちは! ここまでお読み頂きありがとうございます🐔


 リアッ○回いかがでしたでしょうか?

 A○A治療とどっちにしようかと悩みましたが、リ○ップにしました。最近ではニューモとかが爆売れしてて、作ってる会社の株価が爆増してるくらい、悩み大きイシュー。ニ○ーモとかにしてもよかったのですが、やっぱり有名度合いで行くとリ○ップですかね!


 と言うわけで、ケイゴの言っていた副次的効果とはハゲ治療効果のことでした。

 加齢と共にどうしても髪の毛は薄くなりがちなので、こんな若返り薬みたいな魔法の薬があったら誰でも飛びつきそうですね。


 むむむ……、嫌な予感がするぞ?


(作者のモチベになりますので本作が気に入ったら、☆、♡、お気に入り登録、応援コメントよろしくお願いします🐉 書籍、コミック、ニコニコ漫画での連載も宜しくです🐕)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る