骨粉

 ルーパートの灰色のコート

 死人と死獣の骨を粉にしたものを織り込んでいる

 骨をナイフに 必要に応じて一時的に死人を呼ぶ



 GPS をのみこんでいる

 SWAT に襲撃を受けるカーリン

 デジカメのエメル

 行方不明のカーリン、SWAT 隊員戻らず

 戻る→人質救出 カーリン死亡 ニアミス

 エメル退院「極秘」

 街の散策

 呪いのエメル


 2019/11/21 23:38

 怪物と闘う者は、その課程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。

 ニーチェの言う通り、マークは化け物となった。

 深淵に目を向けられたものは、それと対峙しなければならない。

 銃弾が飛んでいくまで現実が見えない愚か者ども。

 弾が肉を抉り、ナイフが身をさき、拳が犯罪者を痛めつける。

 これは仕事だ。そう言い聞かせても、人を傷つける感触は心に残る。これは慣れない、だが誰かが行わなければ。

 手を抜けば失った娘の魂までが、消し飛ばされてしまう気がした。

 そうして、全てが終われば血だまりの上に無心で立っている。

 頭に浮かぶのは同じ光景ばかり。

 調子にのった悪党でも、追いつめられれば人間の姿を見せる。

 悪魔つきの顔に、涙に潤んだ幼い童顔が戻った時には既に遅すぎるのだ。


「やりすぎだ」


 ジェイコブが歳の割に皺の少ない綺麗な面を向けて言った。


「もう少しで殺してしまうところだった」

「銃を持っていた」


 それきり二人の会話は終わる。

 はずだった。

 マークはかかってきた来た携帯に目を通した。

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