第43話泣かせてたまるか

 オレは、真希奈さんを悲しませないため、独自の復讐をすることにした。

 顔面にパンチを食らっただけで、情けなく敗走したんだから、喧嘩はあまり強くなさそうだ。

 しかし、ヤツがいる。

 シューマだ。

 サッカー部エースの片割れなんだろう。

 あいつは仲間を集めてかかってくる。

 どんなことをしてでも、こちらを陥れようとしてくるだろう。

 オギに頼ろうにも、あいつには今サナちゃん先輩がいる。

 危険な目にあわせるわけにいかない。

 卑怯な手を使ってくる相手には、からめ手で行くしかないな。

 いや、うまくすると二人ともいっぺんに片づけられるかもしれない。

 そのいち、サッカー部エースとシューマに手紙で呼びだしをかける。

 差出人は、イニシャルでM.O.とする。

 二人が差出人を真希奈さんだと誤解すれば、油断してやってくるだろう。

 そのに、二人がそろったところで、相討ちしてもらい、邪魔なやつらの排除と真希奈さんの仇うち、両方を叶える。

 うまくいくかは問題じゃない。

 今やらなきゃ。

 オレは頭をひねった。

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