第54話 メイド姉妹が冷戦!? で精神力を消費する
「……
「お帰りなさい、ご主人さま! えへへへ! いきなりむぎゅーですか? メイドみょーりってやつです。いただきます!」
ホラー映画よりも。心霊番組よりも。
リナさんの闇の圧力が。
夜、眠れなくなっちゃう!? 物音にびくついちゃうの!?
『あのメイドならば、本当に寝込みを襲ってくる感じじゃの。リアル恐怖、
「あはっ! ソージらん、さっそく、カナをあまやかひてるのお? 好きだねえ」
「アイさんは、さっそく
本当にお酒が好きな人だな。
どこか、仕事帰りのサラリーマンを
最近では、一般的な飲食店が。ちょい飲みに力をいれてるらしいな。
お酒か。飲む人は飲むし、飲まない人は全く飲まない。
自分は、付き合い程度の量しか飲まないし。好みが分かれるよな。
そもそも、引きこもりですから。付き合いないけどね!?
『わらわの
「なあに? アタシの心配するのお? きゃはっ! ほーら、ソージ? 抱かせてやるろ!」
「な、なんですか!? ぎゃー!? 服を脱がないでください!? こ、こっち
こ、これだから酔っ払いは!?
褐色の素肌をまじまじと。脳内メモリーに保存なんてしてないし!?
ファッションショーのランウェイを歩いてるの!? は、恥じらい大事!?
『ドヤ顔で歩いて、キメポーズするやつじゃな!……ヌード披露はせぬが』
「こら、野良娘! ご主人さまを
「おこちゃまには刺激的だったかな? かなかな? おもしろい名前してるかな? きゃはは!」
言葉の語尾とカナさんの名前を重ねて挑発しなくても。
どうにも、アイさんはカナさんをいじりたいみたいだな。
カナさん好かれてますね。一方的にだけど。
「ぷんぷんぷん! ば、ばかにしたですか!」
当の本人は、おこだよ!?
ああ!? ぷんぷんエンジンをふかしちゃってる!?
「だったらどうするんら? ほーら、ソージにぐへへへをしちゃうぞお?」
「そうかい、そうかい! カナにちょっかいをする奴をぶちのめせて、
あともう少しで。アイさんのいやらしい魔の手が届きそうだったが。
メジスト姉さんのラリアットが
「ぐへへへ!? せっかくの酔いが、さめちゃう!? あはっ……」
「あ、あねご、いつも、めんぼくないです……」
「気にする事じゃないよ? アイが馬鹿なだけさ。気に入るとちょっかいを出さずにいられない
目を細めつつ苦笑いをするメジスト姉さん。
ふーん。アイさんがねえ。
いつも気さくな女性だと思っていたけど。
「
「あたしが優しいのかい!? ど、どうだろうね!?」
カナさんの純真さに。メジスト姉さんも動揺した。
「そうだね、カナさん。メジスト姉さんは、優しい人だね」
「はい、間違いありません! ご主人さまも認めてますよ?」
「ソー坊まで!? ず、随分と帰りが遅かったじゃないか!? 何かあったのかい!?」
照れ隠しで強引に話題を変えた。
か、可愛い! 姉さーん!
「……初級者ダンジョンでしたけど。予期せぬ事ばかりでして。屋敷の庭に、蜘蛛のモンスターが……メジスト姉さん達は知ってます?」
「リナが手なずけている蜘蛛の事だろ? 最初に目撃した時は、てっきりリナが正体を――」
「旦那様? お呼びになられましたか? それともメジスト様でしょうかね? わたくしがどうしたのですか? ふふふふ」
いやああ!? 背後にびったり居るよ!?
耳元で
『さっそく、フラグ回収じゃな! 振り向けない恐怖wwww』
「お姉様? ご主人様を脅すのは控えてくれませんか? メイドとしての領分を逸脱してますよ? 自覚しています?」
年相応カナさんが参戦してきちゃった!? こちらも恐怖の展開に!?
「あらあら? 人聞きの悪い事を。わたくしが旦那様を? 認識が違いますわ。ちょっと……不愉快です!」
姉妹でケンカしないで!? 胃が痛くなってきたぞ!?
「メジスト姉さん!? どうしよう? カナさんとリナさんが!?」
「ソー坊、心配しなくて大丈夫だよ。時にはケンカも必要さ。姉妹の成長にはね」
うーむ、メジスト姉さんが言うなら大丈夫だよね?
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