第41話 サーヤに短パンを返却して精神力を消費する
「……なんで、メイドのスカートが顔面に!? エトセトラ?……省エネモードで反応なしか……今頃になって、能力の反動かよ」
いつの間にか。寝落ちしてしまった。
体が、重い。
視界が真っ黒の理由は。
メイドさんのスカートが顔面を
カナさんは。ご主人様を困らせる様な。いたずらはしない。
となると。言わずもがな。
リナさんの仕業だ。
「……サーヤの短パンを
サーヤにも悪い事をしたかな。
ならば、短パン返却だ!
け、けして、名残惜しくないぞ!?
【スキル発動 洗濯クリーニング 対象の衣服等を綺麗な状態にする】
「の、能力を使ってしまった!? あほか!」
疲弊してるのに。
判断能力も。まともじゃなくなってるのか。
ますます、サーヤのお説教時間が延長されてしまう。
「右、左、右!……
我ながら、小心者である。『扉の前に、短パンが!? ソージ君、もう!』って――
「ソージ君、来ましたね!」
「息をひそめて、待ち伏せ!? て、撤退じゃ。者ども、拠点に後退! ほら貝、ぶおぶううー!?」
ここぞとばかりに。
サーヤの部屋の扉が突然開かれる。
うわーん、逃げる。
バニーガールコスチューム!? エトセトラー、披露してくれよ! リクエストだぞ!?
「ほうら、ソージ? もっちーのふとももですわよー? あ、それ、もちもち! はっ! もっちもっちですわー!」
「な、なんで、パンのお姉ちゃんがいるの!? だ、だまされないぞ! かさかさの、硬いパンだろ! ふんわりもちもちのお姉ちゃんは、居ないんだあー! は、はやしたてるなあ!」
ま、また首をへし折りに。殺す気なんだ!
接近しちゃダメだ! フランスパンなんだ!
けけけけの妖怪クリスティーナが出るんだ!
「と、ソージは述べていますけど。あっさり、わたくしのふとももに抱きついてますわよ?
「む、無意識に!? うええん。確保された! 恩赦を要求する! 書面にしろー! 国王の署名もしっかりと記入しておいて!?」
「私の短パン、真新しくなってませんか!?……あれだけ注意したのに。青い顔してるじゃないですか! 能力の使用は控えてね! むー!」
「土下座が好みなんだろ!? メガネサーヤ!……やっぱ、似合ってるな! 知的で素敵! ぐへへへ!」
「完全に、能力使用の影響ですわね。支離滅裂、この上ないですもの。苦渋ちゃんですが。しばらくは、ふとももにしがみついてよろしいですわ。サーヤのベッドで休ませましょう……ほ、本当にこんな行為で回復するのでしょうか?」
お、おかしいな? 感情の揺れ幅が大きいな?
「わーい。もちもちの枕! もも痛くない? クリスティーナお姉ちゃん?」
「……だ、大丈夫ですわ。貴方の精神退行が痛々しいですけど!? 大人しく、ねんねちゃんですわ!?……わたくし、小さい子を出産した気になりますわね!? ぼ、母性ですの!?」
「……この調子では、心配ですからね。安静にしておきましょう。ク、クリスティーナさん、
「……あれ? ここ、どこ? クリスティーナとサーヤ?」
「やっと、まともちゃんに戻りましたの? な、何よりですわね!」
「はい、短パンをはぎとられたサーヤですよ?……わ、私だってね、女性です! お、男の人に、あ、あんなことされて。は、恥ずかしいの! 言う事が、あるんじゃないのかな!? あるんじゃないのかな! あるよね! さあ、どうぞ!」
そ、そうでした。
パニックになって。目的を忘れてしまったぞ!?
ご、ごめんなさいを言うんだ!
よし、言うぞ!
「サーヤ、今考えると……エロかったです。ありがとうございました。恥じらいのサーヤで。ご飯、たくさん食べれる気がします。俺は、こいつで食欲が改善されました!」
エ、エトセトラショッピングのまわし者じゃねーか!?(※14,15話参照)
なお、個人の感想ですので、まともに受け取らないでえ!?
「へ、へえ!? わ、私の事、そのように、見たんですね!? エ、エロかったの!? ふ、普通ですよ、スタイルだって標準ですし!? そこにいる、もちもちお化けみたいな人の方が、男の人は好みでしょうに!?」
「サ、サーヤ!? こ、これだから、がり勉タイプの真面目人間は! く、口説き文句にもなってませんでしょうに! 相変わらず、ちょろすぎですわー! おーほほほ!……どこにいるのかな? こっち? そっち? もっちー?……だ、誰なんだよ、そいつは! がるるる!」
く、口調が変わってますね。クリスティーナ。
お前の精神状態も、やばいな。
「ソージ君には罰として。た、短パンを元通りに。は、は、はかせなさいよ! そ、そうしたら許してあげますからね!」
「なんで、わざわざ、自分から脱いでるの!? パンツ、見えちゃってるよ!? 本末転倒だよ!?」
「へ、変な所で、サーヤは頑固ですからね!? ソージ、さっさと、はかせてあげなさい!」
サーヤは、身をもって抗議してるんだね。
貴方も恥ずかしい思いをしなさいと。
「はかせるなんて、出来ないよお!? 白旗あげるから。許して!?」
「は、反省してください! わ、私だって、恥ずかしいの! こ、これ以上放置すると、ソージ君の事……ですから!」
サーヤまで。意味深長な行間を!?
き、嫌われたくないです。
「ごべんなざい、ザーヤ! はかせるから。ごっじきてぐださい!」
「よ、よく言えましたね。謝罪は勇気です!……はい、どうぞ!……あれ!? わ、私、何させちゃってるんだろ!? お、おかしいですね!?」
「そ、そこで我に返るのですか!? ややこしいサーヤですわね」
じっくり、下着姿を凝視しても。いいんだね。
サーヤの命令は絶対だ!
「ソ、ソージ君!? と、途中で短パンが止まってますよ!? ぬ、脱ぎ掛けみたいになってます!?」
「あれ? サーヤの腰の位置。この辺じゃなかったけ? おかしいなあ? 摩訶不思議だなあ?」
「ふともも付近で、なぜ止めますの!? あともう少し、上の位置ですわよ!? じっくり眺めてますの!?」
脱いでいるのか。はいているのか。どっちのイラストだろう?
と思う事ないかな? セクシーイラストとかでさ。
『絵師イラスト展示会の関係者なの!? テーマ決めて、有名イラストレーターに依頼する気なの!?……メガネおさげ娘のぱんつ姿で回復したぞ! エトセトラじゃよ、お主ー!』
おお、エトセトラ! ああ、エトセトラ!
お前がいないと。俺はポンコツさ!
「ソ、ソージ君、最後までちゃんとしなさいと謝罪じゃないからね! は、はずかしくて、寝込んじゃいそうだよ!?」
「サーヤの腰の位置、もう少し、下だった気が? おかしいなあ? 微調整が上手くいかないなあ? え? 俺は、ちゃんと謝りたいから。位置にこだわってるんだよ? どしたの、サーヤ?」
「……ソージ、貴方も、意外と根にもつようですわね。おほほ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます