届けられた物語

「そうだ姫様、これをに届けようよ」

「ええ、そうですわね。元となった物語を書いて下さった方々ですものね」

 別の日のこと。

 狐の耳と尻尾を有した騎士と銀の髪の姫が、これまた楽しそうに笑っていた。




 その一週間後のこと。

「あら、あの二人からね」

「懐かしいな」

 どこかの国の王と女王が、送られた手紙を楽しそうに読んでいた。

「私の作品を参考にしたのね。けれど、これはこれで別の面白さがあるわ」

「ああ。あいつらも、お前の作ったような物語を書いたんだな」

「ええ。うふふ」


 女王は王の言葉を肯定すると、手紙をそっと机の上に置いた。

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