14章 おしろのなかで

 つかまったふたりは、おうさまのまえにすわらされました。


「よく、やってくれた」


 おうさまはおんなをほめてから、ふたりにむきなおりました。


「ずっと、さがしていたぞ」


 ふたりは、ただうつむいていました。


「おや、おまえたちはこどもをもったようだな」


 おうさまのいうとおりでした。


 ひめさまのおなかが、ふくらんでいたのです。


「そうか、そうだったのか。ざんねんだが、おまえたちにはしんでもらう」


 おうさまはかなしそうに、けれどはっきりと、ふたりへといいました。


 おうさまたちのきまりでは、かってににげだしてこどもをつくったひめさまは、あいてのおとこといっしょにころされることになっていたのです。


 ふたりはにわまでひっぱられると、むりやりうつぶせにさせられました。

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