第46話 テスト後

 テスト期間はおよそ1週間、午前中のみ行われる。 

 勿論午前中に終わるからといって午後から遊べるということはない。基本的に家に帰って自習をするか、図書室が解放されるのでそこで勉強している生徒が多い。そんな生徒たちの中に紛れて観月やいつものメンバーと一緒に勉強していた。


 キーンコーンカーンコーン―――。


 校内にテスト終了のチャイムが鳴り響く。

 その音とほぼ同時に生徒たちから諦めの声や緊張を解く声が教室中に響き渡った。


「じゃあ、テストを後ろから回収して」


 席順は対面式と同じように五十音順に並んでいる。

 この席順でテストを回収すると丁度出席番号順に並び採点の記録がしやすくなる。


 今日でテスト週間は終わりとなる。

 最終日だけということもあって、さすがに生徒たちの顔には疲労感がにじみ出ていた。


 一番前の座席の生徒たちが俺の元に答案用紙を集めて持ってきてくれる。

 そして、全ての答案用紙が俺の手に揃ったのを見てようやく生徒たちはテストが終わったことを実感し騒ぎ出した。


「おわったーーーー!!!」

「そして死んだっ!!」

「俺の、俺の夏休みは……補習で消えるんだ……畜生……」


 早くも達観し、自らの夏休みが補習で消えることを悟った男子たちの嘆く声が聞こえてきた。そうなると分かってるのならもっと早く勉強しようよ。


「だがっ! 今日は遊ぶぜっ!!!」


 切り替え速いな。


「そうだ!! 忌々しいテスト期間から解放されたんだ!! カラオケだ!!」

「っというわけで、これからクラスのみんなで行きたいと思います!」


「「「「「「イエーイ!!!!!」」」」」」


 どうやらクラスの半分以上がカラオケに参加するみたいだ。このクラスはノリのいい子達ばかりだな。

 テスト期間中はショッピングモールなどの娯楽施設への立ち入りが禁止されている。生徒を見かけたら注意するようにと言われており、見回りをしていた教師もいる。


「先生はどうしますか!?」

「気持ちだけ受け取っておく。あまり遅く帰るなよ。すくなくとも補導される時間までには家に帰るように」


 この地域の補導時間は23時から4時の間だ。

 俺たち教員はこれらの採点があるのでまだまだ休むことはできない。

 科目担当で採点を行う枚数を割り振るがそれでも結構多い。


 帰りのHRも手早く終わらせ、生徒たちは歓喜の声を挙げながら教室から出ていく。きっとあの中の数人は数日後に嘆くことになる子がいると思うけど。


 ――さて、俺は採点をしに職員室に戻りますか。


 テストの答案用紙をもって職員室に戻ると何やら先生方が一カ所に集まり話をしていた。


「いやいや、そう決めつけるのは……」

「……けど、これはなぁ」

「でしょう。どう考えてもおかしいでしょう。全く……」


「どうかしたんですか?」


 俺は何か問題があったのかと思い先生方に声をかける。


「あっ……高城先生」

「な、なんでもありませんよ。ハハハ」


 俺が傍によるとほかの先生たちは逃げるようにして去って行った。まるで揉め事はごめんだと言わんばかりだ。


「……お前は一体どういう教育してるんだろうな」


 そして、輪の中心にいたのは小杉先生だった。


「はい?」


 いきなりそんなことを言われたものだから、間抜けな声が出た。


「いずれ分かるさ」


 どこかかっこつけながら小杉先生は自分のデスクに向き直り、作業を再開した。机の上には英語のテスト用紙がひろげてあるので、どうやら採点をしていたようだった。俺も仕事をしなければならないので自分のデスクへと戻っていく。


 採点というのは思った以上に時間がかかる。

 同じ学年で3つの学級を担当していたら、1クラス40人だとすると120人分を採点することになる。仮に1人分の採点にかかるのが5分程度だとしても、5×120で=600分……つまり10時間だ。

 テストは生徒が真剣に取り組んだものだから、教師の方でも採点を真剣に行う。採点ミスがあまりに多いと生徒からも不信感を持たれるだろう。

 必然的に採点には時間がかかるうえ集中力も必要となり、教師にとっては労力がかかる作業だ。


 俺は採点を始める前に、コーヒーを淹れてこれから作業に集中力を高める。

 テストは生徒の個人情報なため、校外に持ち出すことは禁止されており、学園内で作業を行うしかない。

 しかも明日からは土日と休日がある、これは明日も学園に来ないといけないな。


 ◆

 涼香


「うぅ~~……おわったよ~~……」

「お疲れさま」


 観月は相当疲れたみたいで机に突っ伏してる。

 テストが終わって学園から出て商店街にあるカラオケで遊ぶ予定だ。

 けれど、他の学校もテスト期間が終わったこともあって店は混み合っていた。予約だけして再度この店に集合ということになったんだけれど、私たちいつもの4人は近くのファミレスで食事を摂っていた。


「自己採点は明日にしようか」

「うん、そうしてぇ」


 テスト問題はそれぞれが持ち帰ることができて、テスト問題に答えを記入しておけば自分で採点ができる。

 今日は観月にそんな元気はなさそうだから明日、観月の家にお邪魔して採点をしよう。


「涼香、テストはどうだった?」

「いつも通りかな」

「む、今回は差がつけられそうだな。涼香がそういう時は大抵、全教科90点は取っている」

「うへえ……」


 人を珍獣を見るような目で見ないように。


「夕葵さんは難しかったですか?」

「すこし、数学で難しい問題があってな」


 そう言って夕葵はテスト問題を取り出してその問題を指さす。観月も興味を持ってその問題を眺める。


「あー、これか……アタシもちょっと自信ないかも。涼香は分かる?」

「ああ、それはね……」


 結局、今日は自己採点話に使用かと話をしていたところだったけれど、テスト問題の答え合せが始まった。


 ……

 ………

 …………


「おお、やったよ! 赤点回避だ!」

「おめでとうです!」


 観月がばんざーいとカレンとハイタッチをする。

 観月の点数を計算すると確かに全教科平均点ギリギリだった。特に社会科科目は点数がいい。


 ――分かりやすいなー観月。高城先生の科目だけしっかり授業聞いてるんだろうな。


 けれどそれより気になるのは……。


「むむ……」

「どうした涼香?」


 私が訝しげに観月の点数を見ていると隣に座っている夕葵が声をかけてくる。


「苦手だった英語が結構、点数が伸びてる」

「喜ばしいことじゃないか?」

「そうなんだけどね……」


 あの小杉先生がこれを良しとして認めるかなー。

 以前も字が読めないという理由で英作文を間違いとされていた生徒がいたのを思い出す。

 先生からすれば教え子がいい点数を取れば嬉しいだろうけど。


 ――あの先生は変にひねくれてるから……ちょっと不安。


「ありがとー涼香ー!!」


 涼香がぎゅっと私に抱き着いてくる。


「……はいはい」

「このお礼は必ず!」

「なら、今度のプールに行くときに高城先生と2人っきりで過ごせる時間を作ってね」

「うぐ……!!」

「なっ、ズルいぞ涼香」

「ズルいです!」


 ズルくありませーん。

 これはあくまで報酬です。ああ、本当に今度のプールが楽しみ!


 ――水着買わないと、去年のはさすがに……サイズが合わないし。ちょっと思い切ってみようかな。あ、高城先生も水着着てくるんだよね。――っ――!! わ、私大丈夫かな。


 夕葵やカレンがジト目をしているけど、そんなのどうでもいいくらいに私の心は弾んでいた。


「でも、歩ちゃん。プールにそもそも行くのかな?」

「「「あ……」」」


 そういえばそうだ。

 高城先生に私たちが「プールに行きませんか?」と誘っても、「はい」なんて言うとは思えない。


「計画を練る必要があるわね」


 その後、カラオケの時間になるまでの間、私たちは高城先生とプールに行くための計画を練り始めた。


 ◆


 テストの採点をしているとあっという間に夕方になった。

 男子はとにかく字が汚い、回答を解読するのに余計な時間がかかる。

 女子は反対に字が小さい子が多い。だが、こうやって見ていると生徒それぞれに字の癖が見えてくるときもある。


 例えば、カレンの採点をしていると漢字のミスが目立つ。

 観月は丸いような字で漢字よりも平仮名を多く使って書く。

 涼香さんはパソコンで打ったような綺麗な字を書く。

 夕葵さんはかなり達筆でお手本のような字を書く。


「高城先生、終わりそうですか?」


 俺が採点を行っていると、水沢先生が鞄をもって俺に尋ねてくる。


「あ、水沢先生。いえ、明日また来て採点することにします」

「私もです……あの、よろしかったら夕飯、ご一緒にいかがでしょうか」


 と、水沢先生が俺を夕飯に誘ってくれる。

 たしかにもう夕飯と言ってもいい時間だ。


「俺でよければ。ですけど、俺は車なので酒の方は」

「大丈夫です。私、下戸ですから」


 そういえばそうでしたね。

 

「どこに行きますか?」


 俺は事務用具を引き出しにしまうと、鞄を持ちどこに行くかを尋ねる。

 

「そうですねー。あ、ならこの前できたお店があるんですけど、そこなんてどうでしょう?」

「わかりました。じゃあ、俺が車出しますよ」

「お願いします」


 俺は車を職員玄関に回し、ナビを頼むために水沢先生を助手席に乗せた。


 大体の場所を聞くと、駅通りに近い店のようだ。そういえば、百瀬の店もこのあたりだ。そう思いながら車を走らせる。


「そういえば高城先生の車に乗るの初めてですね」

「いえ、2度目ですよ?」

「え?」

「1年位前に酔いつぶれた水沢先生をご自宅まで届けました」


 俺が意地悪くそう言うと水沢先生は顔を赤くしている。


「そ、その節はどうもご迷惑を……ごめんなさい、その記憶は本当になくって気が付いたら家のベッドで寝ていました」

「あ、でも、その時は結崎先生や荒田先生も一緒に乗っていたので2人で乗るのは初めてですね」


 あの2人は水沢先生の護衛ために乗ったのだろうけど。ご両親にもすごく意外なものを見るような目で見られましたし、謝罪までされた。

 いくらなんでも酔いつぶれた女性と素面の男を一緒に乗せるのはマズイ。まあ、変なことする気なんてさらさらありませんでしたけどね。


「2人……」

「そう、2人で……」


 あれ? 今更気が付いたけど、2人っきりだ。


 ――マズイな……。


 変に意識してしまう。

 この人に手を出せば、多くの年配の先輩教員たちを敵に回すことになるというのに。

 水沢先生を横目に見れば今後は下を向いて恥ずかしがっていた。


「ああ、ああ! 高城先生ここ、ここです!」

「あ、はい!」


 2人して声を張り上げてこの空気を誤魔化そうとする。

 向こうも誤魔化したいならそれでいいだろう。


「って、ここは……」


 俺は店の前に立つと見間違いではないかと思わず店名を確認してしまった。

 店の名前は――ラ・パルフェ。

 昼間はケーキなどの洋菓子も販売しているカフェとして開き、夜はレストランとして営業している。


「ここ最近できた店でずっと来てみたかったんです。フレンチなんですけど値段も手ごろだって聞いていて。フランスで修行したシェフとパティシエがスカウトされて開いた店らしいんです」


 水沢先生は嬉しそうに語りながら店内へと入っていく。俺もその後に続いて行った。


「いらっしゃいませ」


 店の従業員が礼をして俺たちを迎える。

 そして、顔を上げ俺の顔を確認するとはっとしたように顔になる。まあ、こうなると思ってたけど


「高城さん、いらっしゃいませ」

「え?」


 従業員が俺の名前を呼ぶので水沢先生は驚いて俺の顔を見た。


「どうも、百瀬いますか?」

「はい。先に席へご案内させていただきます」


 店内には夕飯という時間もあってか多くの客がいた。

 客層は女性客の方がやや多めだ。待ち時間はほとんどなくすんなりとカウンター席まで案内してくれる。カウンター席からは厨房の様子が見え、厨房のスタッフらは優雅なホールとは異なりせわしなく動いていた、


「では、こちらメニューになります」


 俺と水沢先生は手ごろな夕飯を選択し、メニューを従業員に渡すと水沢先生が口を開いた。


「高城先生は、この店に来られたことがあるんですか?」

「ええ、ここのパティシエが大学時代の知り合いで、つい最近ここで開店記念のパーティに呼ばれたんです」


 ――まあ、その時に意外な人物に出会ったんだけど。


「あ、ごめんなさい、来たことのある店にさそちゃって」


 水沢先生は申し訳なさそうに話す。


「いえ、そんなことないですよ。ここの料理おいしいんですけど、一人で来るには敷居が高いですし」


 さすがにこの女子率高い店内に男一人で来る勇気はない。男一人で牛丼やラーメンを食べるのとはわけが違う。

 この店は名前の通りにデザートの方を押し出している。さすがにこの時間にお菓子だけでは物足りないので適当なものを注文した。.


 ……

 ………

 …………


 食事も終え、頼んだデザートが運ばれてくる。

 どうやら、パティシエが目の前で最後の仕上げをしてくれるみたいだ。

 材料を乗せたサービスワゴンが俺たちのテーブルにまでやってきた。


「歩君! いらっしゃいませ!」


 そう俺の名前を呼ぶ可愛らしい声に俺は振り返る。

 店の中では少し大きい声に何人かの客がこちらに視線をよこした。


「百瀬、来させてもらったよ」

「うん、大歓迎だよ」


 もしも人間に尻尾が生えていたなら間違いなく振っているだろう。パタパタ動く尻尾が幻視できた。


「あれ? こちらの女性ヒトは?」

「ああ、職場の同僚の水沢先生。今日はこの先生に誘われてきたんだ。コイツが俺の言っていた大学時代からの友人の百瀬です」

「は、はじめまして、高城先生と同じ職場で働かせてもらってます水沢 海優と言います!」


 水沢先生は緊張したように立ち上がって頭を下げる。なんで緊張しているんだろうか。


「今日はご来店ありがとうございます」


 百瀬は嬉しそうに来てくれた礼をいう。

 癒し系スマイルは今も健在で大学時代に多くの男がこれで勘違いさせられたものだ。


「ここにきていいのか?」

「うん、サービスだよ、サービストーク」


 ここで話すつもりか、仕事サボるなよ。


「歩君はデート?」

「――ッ――」


 せっかく意識しないようにしていたのに百瀬が空気読まない所為で水沢先生の顔が再び真っ赤になる。


「ち、違いますよ!」


 水沢先生が力強く否定するため余計に周囲の注目を集めた。


「あ、そうなの?」

「2人とも仕事で遅くなったから一緒に食事に来たんだよ」

「ふーん」


 あ、こいつ信じてないな。


「……百瀬さんこそ、高城先生とは随分と親しげですが、お付き合いされてるんですか?」


 今後は水沢先生が反撃する。

 だが、その発言に百瀬は首をかしげる。

 俺は水沢先生の発言の意図が分かり、百瀬を見て吹き出しそうになる。水沢先生の言いたいことが分かったのか逆に百瀬は頬をムスッと膨らませた。


「……水沢先生、1つ勘違いされてませんか?」

「な、何がでしょう」


 百瀬の言葉に気丈に返す。

 以外に負けん気強いんですね。


「ボク、男ですよ?」

「え……?」


 百瀬の指摘に水沢先生は目が点になった。

 そして、俺はそのやり取りを聞いて、口元を押さえる。また勘違いされてるよ。


「で、でも背なんて私より小さいですし、声だって高くて、こんなに……かわいいのに」

「ぶっはははははは!!」


 ダメだ。俺はとうとうこらえきれずに笑ってしまった。店内から迷惑そうな視線を感じすぐに声を押さえる。


「え、え……高城先生、本当ですか? 私をからかってるんじゃ」

「はい、本当ですよ。ハハハ」


 俺はまだ笑いながら水沢先生の問いに答える。


「なんでみんなそう言う風に間違えるかなー」


 そうとしか見えないからだよ。

 360度どっからどう見ても女子にしか見えない。

 俺たちの大学で開かれたミスコンに外部の人間でもあるにもかかわらずエントリーされていたくらいだ。髪も長めで瞳も大きい。頬を膨らませて拗ねている仕草も女性に間違えられる要因だと思うんだけど。


「ご、ごめんなさい」

「大丈夫ですよ。コイツ昔、電車の中で痴漢にも間違えられるくらいでしたから」

「それを言わないでよっ!」


 痴漢にあっていた百瀬を俺が助けたのが知り合うきっかけだった。

 その時、俺も女子高生が痴漢にあったと思って痴漢を取り押さえたんだけど。後で男と聞かされて驚いたものだ。


「ホント最悪だったんだからね、アレ」


 百瀬は当時の事を思い出したのか、ため息をつきながら仕上げを目の前でしている。

 さすがパティシエだけあって手はの動きはよどみなく、美しいデザートが目の前で作られていく。


 それは男と間違えられた中でも最悪な出来事のことを言ったのだろう。つい最近も似たようなことがあって、今の彼女に助けられたみたいだ。


「わかります! 最低ですよね痴漢って!」


 水沢先生が百瀬の言葉に喰い付く。

 水沢先生は痴漢の被害の事に付いて行っているのだろうけど、話が合っているようで合っていない。


「ま、まあそれは横に置いておいて、どうです? 歩君しっかり教師できていますか?」


 この野郎、俺がさっき笑った仕返しに俺の職場のこと聞いてきた。


「はい。生徒たちからも慕われてて、いい先生ですよ」

「……だって~歩君~」


 お世辞と分かっているが水沢先生に褒められるのは正直に嬉しい。


「ありがとうございます」

「いえ、本当の事ですから」

「はい、食後のデザートです」


 話しながらも手を動かしていた百瀬は俺と水沢先生の目の前に盛り付けたデザートを配膳していく。


「うわぁ、綺麗……」


 皿の上に乗った宝石のようなデザートの水沢先生は目を輝かせる。


 俺と水沢先生は百瀬が作ったデザートに舌鼓を打った。

 また明日も仕事がある、週末くらいはこれくらいの贅沢は許されてもいいだろう。

 

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