箱書きプロット(後半クール)
###13話(第2クール)
・???(草加市内)
:ビスマルクが大和と三笠のプレイ動画をチェックし、一言。
:「トップランカーと言う位置にいるのは、彼女たちが不動と言う訳ではない」
:「他のプレイヤーも望んでいる。芸能事務所が自作自演する様な音楽業界やコンテンツ業界の様な物でなく――ヒーローたちの本気のバトルを」
:「このゲームでは、さすがにデスゲームような要素はないけど――ゲームマナーのなっていないようなプレイヤーがいない事も信じている」
:「さぁ、第2ステージの始まりよ!」
・後期オープニングテーマ
:伏線として後半部分で天津風がアルストロメリアのメンバーにいるシーン、センチュリオンがダークフォースの場面には姿がないシーン
:最後には、アルストロメリアのメンバーが団結し、CGイメージとしてヒュベリオン(ARアーマー)との対決構図を連想させるシーンで終わる。
・某ゲーム会社(草加市内)
:今までのプレイ動画が流れる。一種の総集編と言うよりは、動画サイトのゲーム実況の様なテイストでダークフォースの敗因をコメントしていく。
:これに関してはヒュベリオンによるナレーション付き。設定としてはゲーム会社のサーバールームで視聴している。
:アシュラを初めとしたダークフォースに関しては「彼らは用済みだ」と思いつつも、あまりそれを強く思わない。むしろ、彼らは勝手に自滅したと考えていた。
:その理由は「自分の作ったゲームで好き勝手やろうとしていたから」と高笑いをしつつ言及するが、場所が場所なので声のトーンは抑え気味。
:一通りのプレイ動画を見終わった後でセンチュリオンからのメッセージが届くが、それにはあまり目を通す様子はなく既読しただけで放置。既読スルーはしない。下手にすれば正体を感づかれる為。
・秋葉原
:天津風が遂に動き出す。水面下では何度か秋葉原へゲーセンめぐりをしていたのだが、ヒーローブレイカー(VR版)が設置されたのを目撃して興味を持つ。
:ネット上ではAR版が話題だが、操作性等を含めて同じなのか探るという意味でもプレイを始める。
:実際に軽くプレイして分かったのは自分が過去に構想していたシステムをベースにして、それをゲーム化したような物だった。
:更に言えばあの構想はWEB小説と言う形で発表した物であり、アレを実現しようという人物もいないはず。
:プレイを終えた彼女は、ゲーセンを出てSNSを検索、そこでメンバー募集をしているグループを一通りチェックし、最終的にアルストロメリアを発見した。
###14話
・草加市
:天津風の話を聞き――他のメンバーは特に怪しい言動がないと考え、彼女を歓迎する。その一方で、イカヅチは若干警戒、木曾はメンバー募集の件に関して疑問を持つ。
:木曾の時はメンバー募集はしていなかったような気配が……と思っていた。実際、あの当時は2人で何とかなると照月と秋月も思っていたので。
:ただし、話し合いを行った草加市のゲーセンには照月、秋月、木曾のみで、長門、島風、イカヅチは別所からのSNSチャットでのやり取り。
:島風に関しては竹ノ塚のゲーセンで別ゲームをプレイしている最中だった為、話に合流するのが遅れる。
:その後、天津風のプレイ動画を他のメンバーと共にチェックし、実力もそれ相応であると「大物が釣れた」と長門は感じるが――。
:島風も「この位なら」と評価はする。照月は言葉少なげに評価するが、秋月は手放しで歓迎ムード。
:相手が中堅レベルのプレイヤーと言う事もあり、イカヅチは「あくまで参考程度」と保留、木曾も「上位ランカーと競り合えるかどうかは不透明」と言及した。
:発言に対して天津風も「自分もプレイしたばかり」と言及(嘘は言っていない)。
:その返事を聞いて「初心者と言う割には――」と反応するが、現状ではメンバーが多い方がいいという事で歓迎する。
・竹ノ塚
:モブプレイヤー対島風。こちらは大きな描写はなし。島風が勝利し、モブプレイヤーとの格の差を見せる程度。
:モブプレイヤー対三笠。三笠の方も中堅プレイヤーには後れを取らない。圧倒的な能力差を見せつけ、勝利して周囲を沸かせた。
:三笠の方はプレイ終了後、VEとARでは多少の操作関係の違い、ラグの有無などが違う事を認識する。SNSで言及されている事は正しかったとj判断。
:その状況下で、天津風の話がSNS上に出てきた事を「炎上の種がまかれた」と三笠は考えた。
:島風の姿は発見するが、彼女が関係あるとも思えなかったので――声はかけない。
:三笠としては大和に不安の材料を与えたくないと考え、秘密裏に接触しようとアドレスを探す。
:しかし、SNS上を探しても決定的なアドレスは発見できず。なりすましと接触してもこちらの手の内を見せるような物――と判断し、接触は断念した。
###15話
・草加市
:まとめサイト勢力が、ここぞとばかりにSNS炎上を仕掛けてくる。大半がフェイクニュースなので、あっさりと鎮火するのだが。
:その一方で、あるニュースだけが鎮火せずにそのまま放置されていた。それこそが、公式の『ストーリーモードに隠された元ネタ』という記事だった。
:ダークフォースモブ対ガーディアン1。モブプレイヤーでもアシュラ等と同じようなレベルのプレイヤーと油断したガーディアンが敗北。
:これに関しては、さすがにバトルを観戦していたゲーセンバイトのビスマルクもドン引きするレベル。
:ダークフォースモブ対ガーディアン2。他のエリアの報告もあり、こちらの方は辛くもガーディアンが勝利。
:しかし、ここに配置されていたのは雑魚と言っていいメンバーであり、ガーディアン側もバトルには勝利したが作戦失敗に関して悔やむ。
:他でも報告を聞くのだが、勝利したのは2割にも満たない状況で、逮捕出来た人物もろくな情報を持っていないことが判明、ガーディアンとしては不利な状況に追い込まれた。
・竹ノ塚
:ダークフォースモブ+ホワイトスナイパー対ガーディアン3。こちらには頭領と同じアーマーの使い手が混ざっており、ガーディアンも上位プレイヤーを投入するが敗北。
:ホワイトスナイパーに関してはモブプレイヤーの指示でサポートするだけで、全力は出していない。偽者と思わせておいて、本物と認識させるパターン。
:結局、後半でホワイトスナイパーが手加減を解除した事で圧倒的な敗北をする事に。
:この敗北を知り、他のダークフォースとは無関係なネット住民が掲示板やまとめサイト等でガーディアンを炎上させる。
:この炎上こそがダークフォースの作戦であり、ガーディアンとしては迂闊にも便乗勢力等の勢いを拡散してしまった。
:そして、ガーディアンでも圧倒的な戦力を持っていない事を、ここで改めて知られる事になりSNS上は炎上。追いつめられる結果に。
:その一方で、ガーディアンよりも問題視されるような事件も存在しており、それもまとめサイトにアップされるるあった。
:こちらは一種の話題ではないニュースとして片づけられ、この段階では利益にもならないようなニュースと言う認識になっている。
###16話
・草加市
:SNS上のまとめサイトを気にするようなない彼女でも、今回の一件は非常事態とも言えるような物だった。
:あのストーリーモードをリアルで再現しようという勢力がいた事にも驚きなのだが、それを主導しているのがヒュベリオンと名乗る人物だった事も――。
:ヒュベリオンとダークフォースを結び付けるような決定的証拠はなく、この段階では憶測の域を出ない。
:その後、ストーリーモードは公式でも公開され始め、そこで「ヒーロー育成と見せかけてマッチポンプを仕掛けていた」と言う大まかなストーリーも判明する。
:これに関してはSNS上でも賛否両論となり、中にはストーリー関係なしで楽しむというプレイヤー、重いストーリーに関して不満をノベルプレイヤー、更にはゲームをリタイヤする人物まで出始めていく。
:さすがにデスゲームとは明言されていない事もあり、大量の離脱者を生み出すような大炎上にはなっていないが、それでもダークフォースは暗躍を続け、プレイヤーに不利な状況を生み出し続ける。
:この状況はメーカー側には打撃となるのだが、逆に不正プレイヤーを自然消滅させるには「いい薬」とも考えており、この辺りの対応は運営側でも真っ二つだった。
:ライバル会社がヒーローブレイカーから流れたプレイヤーを獲得するには都合がよいとも考え始め、他のゲームのプレイ人口が一時的にアップする。
:イカヅチを初めとしたカリスマプレイヤーや上位ランカーは止めなかったので、有名プレイヤーの引き抜きには他社も失敗しているのだが。
:それでも照月は、今回の件に関して判断を渋っていた。その理由は一連の人気や現象がマッチポンプだった事にショックを受けた事もひとつある。
・竹ノ塚(動画内)
:モブプレイヤー対天津風。数日前の動画で、これはアルストロメリアに合流前の動画である。
:その実力は、リアルチートと言っても過言ではないような代物で、そのスタイルを照月や秋月でも真似るのは困難と言われたほど。
:何故、この動画をこのタイミングで発見したのか。それにはあるまとめサイトで晒されていた事も理由の一つとなる。
・草加市
:普通であれば照月も興味を示しそうな動画だが、あまりにもストーリーモードの一件もあって何も視界に入ってこないような状態になっていた。
:遂には別のソシャゲに手を出すような流れとなり、それ程落ち込んでいると他のメンバーも理解する。
:しかし、それでもARゲームのアカウントを解除する事には消極的であり――削除に関しては躊躇していた。
###17話
・草加市
:照月は動画サイト等でプレイ動画をチェックしていく内に、自分のパターンだけでは勝てないのでは――と思い始める。
:パターンが読まれているのは他のプレイヤーでもよくあるが、自分だけが違うとも言えない状況だった。
:しかし、自分だけで調べても思うように進展しない為、他のNPCとのCPU戦で研究をするのだが――。
:その一方で、他のメンバーもSNS炎上に関して気に出し始めたりして不穏な空気が流れ始める。
:照月は「今は他のSNSのまとめサイトをチェックする余裕がない」と切り捨てようとするが、その内容はヒーローブレイカーに関係する物だった。
:ストーリーモードに関する考察記事だったのだが、その内容は明らかにフェイクニュースと言うよりも――二次創作小説をフェイクニュースにしたような低クオリティな内容である。
:これに関してはあまりにも内容がアレ過ぎた関係もあり、イカヅチが「見るに堪えない」とも苦言が出てくるレベル。
:ソレも含めて、様々な事例もあってかアルストロメリア内でも若干の議論がヒートアップした。
:「SNS上の出来事はデマもある為に信用出来るかわからない」と言う天津風の意見を聞き入れ、様々な議論は重ねつつもこれ以上は言及しない事になる。
:パーティー解散を言いださないのは、アルストロメリアに集まったメンバーがゲームを愛しているからという証拠なのかもしれない。
・草加市、竹ノ塚
:あまり暗いムードに突入せず、それぞれが別の可能性を探し始めている。
:長門に関しては竹ノ塚のゲーセンでリズムゲームをプレイしていたが、センターモニターの様子が気になり始めて――。
:木曾の方も別所でヒーローブレイカーの様子を見ていたが、センターモニターに流れた動画が目に入った。
:モブプレイヤー対アルテミシア。こちらに関しては数日前の動画。木曾を加えたばかりの頃の物で再生数が100万に突破していた。
:大和と三笠以外にも――アルテミシアには別の何者かがエントリーしている。その人物の名前はビスマルクだったのだが――。
:ビスマルクの名前を見た際、アンテナショップで動画を見ていたイカヅチが何かを懸念していた。
###18話
・草加市
:ホワイトスナイパー戦(2回目)。1回目の戦闘でサイキックライフルのテクニックが拡散した事で、彼も焦り始める。
:拡散していた原因が自分にある事も承知しているのだが、
:プロゲーマーと言う事もあり、戦術が読まれ始めるのは次第に勝利パターンが減っていくことの証拠でもあった。使用可能クラスが限定されているヒーローブレイカーではなおさらだ。
:結局は前半で照月及び秋月に対し優位に立つが、イカヅチがメンバーに新規参戦していた事実を知らず、彼にパターンを読まれていたことで戦術的優位が消えて敗北。
:その後、自身がダークフォースである事を公表し、これがSNS上で拡散した結果――運営側も本格的にダークフォースに対して対策をしなくてはいけなくなった。
・竹ノ塚
:モブプレイヤー対アルテミシア(別プレイヤー戦)。照月と秋月が気分転換で寄ったゲーセンのセンターモニターで目撃したマッチング。
:アルテミシアに所属する大和、三笠、ビスマルクのテクニックに圧倒されるばかり。実際、大和と三笠はトップランカーと言える実力を持っている。
:そのトップランカーである2人を羨ましく思う人物がいた。それはセンチュリオンである。彼女としては、大和と三笠の存在は邪魔ではないがある計画に関してはノイズであると考えていた。
:その後、ある事を確認しようとビスマルクはソロで対人戦を何度か行う。しかし、VSモードでは自動的にチームを組むかダミープレイヤーが割り当てられる仕様に対して、疑惑を持ち始めた。
:「このゲームは、何かを再現――」とビスマルクが気付いた時には、ストーリーモードの一部がネット上にもアップされ始め、そこで衝撃事実を突きつけられる。
・草加市
:ダークフォース側でも、他のプレイヤーで自分達の正体に気付き始めている存在がおり、その存在に対して抹殺を考える人物もいた。
:しかし、それに対してブ地理的に訴えれば『炎上だけでは済まない』とヒュベリオンに何度もくぎを刺されている。
:結局は何も手を出さないような人物がいる中で、宣言をしてアルストロメリアに挑戦状をたたきつけようとする人物がいた。それが大司祭である。
###19話
・草加市
:モブプレイヤー対アルテミシア(別プレイヤー戦)。単純にモブと言えるような実力ではないが、相当な上位プレイヤーと対戦。
:このマッチングはアルビオンも直接観戦、ヒュベリオンも動画中継で視聴。その結果としては、圧倒的な実力差でねじ伏せた。
:今回の動画はPV10万再生を早いタイミングで達成し、それだけ大和と三笠に注目度があるという証拠にもなっている。
:動画に関しては照月や秋月等も視聴しており、そこで大和と三笠の強さが偽物ではない本物であると認識した。
:これに対してヒュベリオンは大和と三笠の人気に嫉妬はするが、現状ではダークフォースに実害がないので泳がせる事に。
:一方で、アルビオンは早いタイミングで動かなければ先を越されると考えていた。ある意味でもヒュベリオンよりも早く、対処するべき存在と認識したのかもしれない。
:ソレとは別にランカー戦の動画をいくつか視聴するアルビオンだったが、今のダークフォースを倒せるであろうチームは――アルストロメリアしかいないと思い始める。
:「泳がせるよりも、手っ取り早い方法は――」と考えるアルビオン、そこで考えたのは別のプレイヤーを差し向けてダークフォースを炎上させようという物だった。
・草加市
:照月は現在のプレイ技術に自信はありつつも、ガジェットの組み合わせに悩み始めた。今のままでスコアを出せるのか――という事情もある。
:その中で、他のメンバーの助言や今までの行動パターンなどを見直し、そこで改めてガジェットのパターンを新規で調整、新たな装備としてSNS上で上級者向けとされる有線ブレードを発見。
:ブレードに関しては使いこなせれば強力かもしれないが、現状で扱うには少し厳しいともイカヅチから指摘される。その理由はプレイスタイルを根本から変える可能性もあった為。
:イカヅチの方は自分の欠点を集中的に洗い出し、長門の方は別のリズムゲームをプレイして気分転換、それぞれで行動をしていた。
:最終的には他人の欠点も理解する事でフォローできるのではないか――と考え、連携を強化していく形となる。
:一方で島風は自分のスーツデザインに改良の余地ありと考えるが、露出度的な部分を強化しても無駄だろうと結論を出し――以前から構想を立てていた別のスーツ案に関して動かしていた。
:天津風の方は動画を見てもしっくりこない一方で、小説のネタ集めにSNSサーフィンをしていた所――あるやり取り(アルビオンの計画)を発見する。
・草加市
:大司祭戦(1回目)。アルストロメリアを倒して名声を得ようと動きだした。しかも、ダークフォースの本格活動開始と宣言して。
:しかし、ダークフォースのリーダーと思わしき人物やヒュベリオンは大司祭の宣言を良く思っておらず、民度の低下を懸念する程。
:そうした事情もあり、ダークフォースの有名所プレイヤーは彼のプレイ動画をチェックする事はなかった。結果も確実に分かり切っていた為である。
:その理由にセンチュリオンも「茶番が過ぎる」と批判、アルビオンも「低能集団とレッテル貼りをされてまとめサイトで炎上する方が問題」とメンバーのモラル向上を訴えるレベル。
:一部のプレイヤーからは「何もやらないで炎上前提はひどい」や「捨て駒扱いか?」という批判も出てきた。それは2人も想定の範囲と考えていたのだが――その規模は予想以上に。
:更にはダークフォースのやり方をねつ造して批判するサイトまで出現。これに関してはセンチュリオンも「茶番劇を加速させる」と否定的意見を出す。
:最終的には大口をたたいた割には大司祭敗北。その後に乱入した中堅プレイヤー(モブ扱い)にも歯が立たないような醜態をさらしてログアウトした。
:「これでもお前達は擁護出来るのか?」とアルビオンは他のダークフォースメンバーに対して訴える。しかし、これを仕組んだのはアルビオン本人とも知らないで、メンバーは余計な行動をするないという忠告を受け入れた。
###20話
・草加市
:照月がとある動画を発見――それはチートプレイヤーを狩るガーディアンの動画だった。
:動画内のそのガーディアンは様子が異なっている事が分かったのは、本編前にガーディアンと接触歴のあった照月のみ。
:島風も動画を見て、不信には思ったが――コスチュームチェンジをしていたり偽装に関しては十八番なので、気にするようはない。
:他のメンバーはまとめサイトが合成したり編集するのはよくある事――と深くは気にしていなかった。
:それでも照月は編集とは違った何かが引っ掛かると思っており、それが後の大司祭戦で生かされる。
・草加市
:この動画には若干不自然な個所があり、照月はガーディアンへ情報提供しようと動く。
:しかし、SNS上では動画の存在を知って通報しようとするプレイヤーを狩っていくチートプレイヤーが多発している事が拡散していた。
:これを知った天津風は「動画を通報しない方がいい」と照月に忠告、それでも照月はあの動画に不自然な個所があると確信している。
:一体、何が真実なのか――そう思った矢先、ある人物がアルストロメリアの前に立ちふさがった。
:その人物とは、あの時の大司祭だったのである。彼は、アルストロメリアを倒す為に宣戦布告をしたのである。
・草加市
:大司祭戦(2回目)。アルストロメリアを倒す為、チートツールを使う事に。彼としては手段を選ばないという事かもしれない。
:バトル中、使用している戦闘パターンに覚えがあった照月はそのパターンをあっさりと見破り、出現したエリアボスを大司祭がダメージを与えるよりも速攻で撃破する。
:一時的な迷いを振り払った照月にとって彼は敵と呼べるような存在ではなかった。あっさりとスコア的にも大差を付けられて敗北。
:その後、彼はガーディアンによって捕縛されるのだが――。彼の手には例のチートツールはなく、消滅していたのである。
:誰が回収したのか、自動的に消滅する仕組みだったのかは不明。しかし、同種のツールを密かにコピーして回収していた人物はいた。
・草加市
:チートツールの解析前に存在が消えていた事はガーディアンも困惑する。せっかくの対策を立てようにも、サンプルがないとどうしようもない為。
:大司祭の戦闘パターンから解析を試したのだが、これも失敗。別件でこれとは違うチートツールと思わしき物を発見するも、それは今回使用された物とは程遠いシステムである。
:しかし、このツールはある法則性を持っており、その調査経緯であるプレイヤーにチート疑惑がかけられる事になった。それは、プロゲーマーとも言われている実力者でもあるホワイトスナイパーだった。
:ホワイトスナイパーの出現に関して沸いたのはギャラリーの方である。ある意味でもリベンジが見られるのでは――と。
:そして、そのバトルを観戦するメンバーの中には、常連プレイヤーだけでなく、大和や三笠、ビスマルク等の有名プレイヤーの姿もあった。
###21話
・草加市
:ホワイトスナイパー戦(3回目)。アルストロメリアに二度敗北は許されない――それが彼としてもプロゲーマーの称号的な意味でも。
:彼としては二度の敗北と言う焦りもあったが、それ以上にダークフォースの名前を思わず出したあの時の出来事を引きずっている。
:本来であれば冷静な判断も出来るであろう彼だったはずなのに、ここで彼は大きなミスをしてしまう。
:メンバーを厳選したまではよかった。しかし、新たな戦略プログラムを入手したが――それが原因で照月と秋月を初めとした勝てたはずのプレイヤーにも遅れを取った。
:結果として、あっさりと返り討ちでバトルは終了する。スコアの方も彼らしくないほどの大差で敗北――屈辱の敗北と言える物だった。
:その原因は戦略プログラムにあり、これがチートプログラムを応用した物である事だった。チートである事は彼も自覚していたようだったが――。
:バトルの方は終了まで順調に進んだことで他のホワイトスナイパーと組んだプレイヤーはチートとは気づかず、彼としては策士策に溺れる結果になった。
:1勝にこだわり過ぎた結果、彼は今までのプロゲーマーとしての名声を失う結果となったのである。
:プログラムに関しては、大司祭が使用していたそれを何者かが改良した物で、チートとは認識していなかった――と言うよりも、これをチートと断言した彼にも問題ありそうだが。
・草加市
:ホワイトスナイパーの一件もあって、ダークフォースにも暗雲が――。離脱する者も存在し、更にSNS炎上を考えようと新規加入する者も出てきた。
:しかし、ダークフォースが単純にSNSで悪目立ちする為だけに利用される事に関して、限界と感じた者が離脱をする。それは、アルビオンだった。
:アルビオンの離脱に関して様々な発言をする者もいたが、古参を排除できたのは大きいという新規参加者の声が大きく、それほど批判される物にはならなかったのである。
:その後、ホワイトスナイパーは逮捕出来ず、ゲームメーカー側からの交渉で一時活動休止で手を打たれる。
:これに関してガーディアンとしては逮捕を望んでいた。しかし、メーカー側からは衝撃的な提案が出された。
:ゲームメーカー側は、別のゲームメーカーが生み出したとされるチートツールのプログラムをガーディアンへ提供、これと引き換えにホワイトスナイパーを任せてほしいと言いだしたのである。
:これにより、今まで発見できなかったチートパターンも発見でき、セキュリティ強化につなげられるという事でゲームメーカーの提案をのむ。
:そして、ホワイトスナイパーの方はSNS上で様々な憶測が流れるが――その中でも謹慎説が多くサイトで拡散し始める。
###22話
・草加市
:アルビオン戦。ダークフォースも崩壊間近と言う事もあって、止めを刺すという意味合いで直接出る事にした。
:ヒュベリオンの方もSNSで連絡を取るような様子もない事もあり、潮時と考えたのかもしれない。(実際は違うのだが――)
:バトル開始時、天候が曇りと言う事もありARの方は中止の危機もあったが、何とか天気の方は持ち直す。
:その一方で、アルビオンは手加減をするという趣旨の発言を遠回しに行う。最初は誰もがゲーム開始と共に発言の内容には気付かなかった。
:しかし、その意図を察した天津風は他メンバー以上に激怒――ゲームが一時的に中断される。この中断は天津風が運営に通報した為に対応した物。
:中断に関しては一分弱で終了し、運営側はやらせプレイやマッチポンプがないことを確認して再開した。アルビオンのプレイに不正な手抜きがなかった事が理由。
:それでも彼が他のアルストロメリアメンバーを手玉に取るようなプレイを披露した事で、発言とは別に照月はゲームを馬鹿にされたと判断する。
:照月にプレイは次第にスキルの精密さが濃くなっていき、手加減をしていると負けるという事をプレイでアルビオンに分からせようと考えた。
・草加市
:その後、再びゲームが中断。今度はアルビオン側の他プレイヤーがアルストロメリアのチート疑惑を理由に中断させた。
:その時間を利用して、アルビオンは自分がダークフォースとは一切無関係と言う事実を明かし、手加減して負けようと思ったのもダークフォースを炎上させようという意図があったと種を明かす。
:チート疑惑は不発に終わり、ここから改めての仕切り直しプレイとなる。他のモブプレイヤーでは完全にアルストロメリアの相手にならないという現れだろうか。
:最終的には仕切り直しバトルでアルビオンが敗退。その敗因は僅差とも言えるスコアだった。これにはアルビオンも言葉を失う。
・草加市
:モブプレイヤー戦。ここで改めてコンビネーションを強める。
:コンビネーションの強化に関しては、秋月も指摘しており、イナズマもアルビオン戦で勝てたのは偶然と断言する程。
:それだけアルビオンの実力と現状のアルストロメリアのメンバーが並んでいる証明なのかもしれないが――そこまでは彼も言及しない。
:その一方で、天津風は本当にそれだけでこれから控えている相手(ヒュベリオンとセンチュリオン)に勝てるのか――と思い始める。
:他のメンバーは、これから戦う相手が誰であろうとやる事は変わらない――と何時ものペースを維持していた。そうでもしないと、チームらしくないという秋月の考えもあったかもしれない。
:その頃、ヒュベリオンがアルビオン戦の動画を視聴し、そこからアルストロメリアのデータを取り始める。
:そして、密かに何かを開発しているようにも見えるのだが――それは運営側などには察知されなかった。
###23話
・草加市
:ヒュベリオン戦。彼が望んだ舞台、それは草加市をベースとした架空都市フィールドだった。
:架空都市フィールドでは能力ダウン等はしないが、建造物が多い関係で飛行は不利なのは間違いない。
:飛行不利はヒュベリオンも同じだが、彼はある種のゲームマスターとも言える人物の為、何でもありと周囲は考える。
:上位ランカーもビスマルク、大和、三笠も協力する事になり、変則チームバトルとして行われる事になった。
:変則チームバトルの中には、ヒュベリオンに協力するプレイヤーもいる。そうしたプレイヤーを倒していかないと、ヒュベリオンを倒せない。
:モブプレイヤーを次々と撃破していく大和、三笠の目の前にはセンチュリオンが立ちはだかる。そして、ビスマルクと天津風、長門の前にはアルビオン(アバターの偽者)が姿を見せた。
:それぞれが対すべき人物と戦っている中で、照月と秋月は他のメンバーのサポートもあってヒュベリオンと直接対決をする。
:彼はコンテンツ産業や様々な弊害を語るのだが、2人には何もノイズは聞こえていなかった。単純にゲームへ集中しているだけ。
:極限の集中力を発揮し、ゲームマスターの仕掛けた罠や自身のシステム強化、様々な要素を退けていく。もはや、この2人には小細工は無駄だったと言えるだろう。
:その後にビスマルクが合流、その頃にはゲームマスター権限を振り回しているだけのヒュベリオンに2人を止めるすべはなかった。万事休す――ヒュベリオンは完敗したのである。
:完敗したヒュベリオン、ゲーム終了後にヒュベリオンは再び負けた理由を認めることなく往生際が悪い。しかし、その後に天津風(アバター)が合流、ヒュベリオンを説得しようと試みた。
:それでも負けた事は認めつつも、まだ勝てる手段は残っているとあがく彼は姿を消した。
・草加市
:それから数日後、ボスレイドバトルが行われようとしたのだが――原因不明の不具合でボスが暴走、まさかの展開となる。
:これがヒュベリオンの切り札なのか――と思うプレイヤーもいたのだが、ここまで幼稚な手段を使ってまで全てを黙らせるのか――と言う事になる。
:その一方で、まとめサイト等がここぞとばかりに小銭稼ぎをしようと炎上させていく。しかし、それこそ用地の極みと言えるような行動だった。
:このレイドバトルにおける暴走は、チートプレイヤーのチートツールによる物と判明、更に言えばヒュベリオンが知らない所で発生したのに、彼へ責任のなすりつけを行う為に仕掛けられたものだった。
:これが長続きすればヒーローブレイカーが炎上すると判断し、アルストロメリアはレイドボスを止める為に動き出した。
:他にも多数の協力者がレイドボスの暴走を止めたのである。ただし、この出来事をセンチュリオンは未チェックだった。その時には別のゲームをプレイしていたのもあるのだが――。
・草加市
:一連の事件が起こったことで、メーカー側もセキュリティ強化を考え始め、手始めとして他のゲームでも問題視されているチートツールの仕様を禁止した。
:これだけで全てが解決するとは思えないが、チートプレイヤーが減るのはゲーム環境としては良い方向に進んでいる証拠なので、一応は歓迎する事になったのである。、
###24話
・草加市
:センチュリオン戦。彼女としては、これで全ての決着を付けようとも考えていた。
:一連の事件がヒーローブレイカーの人気を上げようというマッチポンプだった事もあり、それに止めを刺すのも――と考えていたのだろう。
:しかし、センチュリオンの発言は思わぬ所で歪められ、案の定というか悪目立ち勢力やアンチ勢力にとっての炎上要素のネタとなる。
:決戦に入る前にはこうした勢力のノイズを排除しようとも考えたが、センチュリオンだけでは無理と判断した。
:そして、この決戦でまとめサイト等が語る真実に関しても答えると宣言。これで何とかしようともしたが、焼け石に水だった。
:その後、アルストロメリアがセンチュリオンのフィールドにログインし、彼らが戦う事に。本来は別のプレイヤー(大和、三笠)を想定していたらしい。
:アルストロメリアだけではセンチュリオンの実力には及ばないと考え、フィールドに乱入してきたのはビスマルクとかつては四天王に位置していたアルビオンだった。
:アルビオンとしてはセンチュリオンの行動に裏があるとも考えていたのだが、それを他のメンバーには語らなかった。他のメンバーに言われても、あえてごまかすしかない。
:ビスマルクもアルビオンと同じようにセンチュリオンの行動に矛盾があるとも考えており、それを何とか暴こうとも考えた。その上での乱入である。
・草加市
:センチュリオンの方もチート有無を関係なく強豪プレイヤーの為、次々とモブプレイヤーは倒されていく。
:ビスマルク及びアルビオンも何とか合流を果たそうと急ぐのだが――センチュリオンの所属チームに参加しているプレイヤーが強い事もあって苦戦。
:それを何とかやり過ごす事も不可能ではないが、下手をすれば二人にも危険が及ぶのでこちらを放置せずに対処する事になる。
:その状況下で彼女に止めを刺したのは、意外な事に島風だった。照月及び秋月と合流し、援護をしていたのだが――その際の攻撃が決め手となった。
:この件もあって、島風はセンチュリオンを撃破した英雄として、まとめサイト等に取り上げられることとなる。
:後にセンチュリオンのチーム所属プレイヤーは全てAIだった事が判明するのだが、その事実はネット上で取り上げられることなく、何者かが炎上させる為に意図的に事実を捻じ曲げられた。
###25話
・草加市
:センチュリオンの話題がSNS上で話題となるが、一部のまとめサイト上でのみ。拡散をする気配がない。
:その一方で、大事件にもなったヒーローブレイカーの一件が逆に炎上する事もない。それはまとめサイト管理人も不思議に思ったが、下手に取り上げて炎上するのは得策ではないと思ったのだろう。
:ヒーローブレイカーが炎上しなかった理由とは、一連のチートプレイヤーに関しての事後処理を上手く行った事、そうしたプレイヤーを新規に生み出さないような啓発動画を作った事にある。
:これらの活動のおかげで、大事件とSNS上で言及されていたヒーローブレイカーの一件は大炎上をせずに全てが終わったのである。
:そう言った活動の裏ではスタッフの一部が退職、スタッフの入れ替えが行われた。
:しかし、ヒュベリオンは辞職をしなかった。ネットでは辞職を願う署名活動も行われたが、これが一種の悪目立ちと判断されて炎上する。結局、辞職する必要性はなかった。
・草加市
:全てが自作自演だったと単純に説明できることではない。しかし、難しい話よりも簡単に省略されたストーリーを――SNSでは求められていた。
:その為か、一連の事件を要約したまとめが作られ、それが拡散――最終的には、このまとめが真相に近いという事にされて、一連の事件は幕を閉じる。
:本当に、それでよかったのか――そう思うゲーマーも少なくはないが、これ以上の炎上でARゲームのコンテンツ価値を落とすのも問題なので、メーカーなども責任追及する事はなかった。
:ヒュベリオンもここまでの事件になるとは想定しておらず、ある程度の炎上は覚悟していたが――と言う事らしい。
:まとめサイトにも類似案件はアップされていたのだが、それらは謎の圧力で削除される。フェイクニュースと判断してなのか、更なる第3者の仕業なのかは分からない。
・草加市
:草加市でアルストロメリアのメンバーが集まってのオフ会が行われる事になる。集合場所は草加駅前――。
:照月、秋月、長門、木曾は既にリアルでも遭遇歴があったので合流できたが――次に駅へやってきたのはイカヅチだった。
:5人だけで集まっても――と思った中、大和が唐突に姿を見せる。これにはメンバーも驚くのだが、彼女が連れて来た人物は、何と天津風だったのである。
:最後には島風が合流し、8人でオフ会は開始、草加市近くのゲーセンで各メンバーが遊ぶ事に。
:その後、最後に合流した島風はセンチュリオンにあったという事らしいのだが――彼女は特に何かを言う様な事はなかった。
:さりげなくメッセージとなるデータを島風のガジェットに送っており、そこで全ての真相を彼女が話した。
:その内容とは、一連の事件の始まり、最初からヒュベリオンが仕組んでいたマッチポンプだった事が語られた。
:それでも彼女は「利益優先で進められた話ではなく、ヒュベリオンが独断と偏見で進めていた物である」と明かす。これはアルビオンが明かした事とと一致し、信用出来る話ではある。
:その後に島風が最近入荷していたヒーローブレイカーを発見、せっかくなのでプレイしようという流れになる。
:プレイの途中で、何者かが乱入してきた事を示すインフォメーションが流れ、そのアンノウンが――実はセンチュリオンだった。
:最終的にはセンチュリオンを含めた9人でイベントとして実装された暴走ロボット(レイドボス)と対決するシーンで終了する。
イースポーツオブサンダーボルト(仮) アーカーシャチャンネル @akari-novel
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