五月初旬
皐月(5/5) 端午の節句
バスに乗って本を読む。雨上がりの景色を眺めるのも良いかと、顔を上げて窓外を見ると虹が立っていた。(5/4)
よく晴れた、風の清々しい端午の節句。躑躅の花が盛り。子供の頃、この花の蜜を舐めたのを思い出す。花によって当たりと外れがあって、苦い花に当たった時は、ぺっぺっと吐き出す。何で当たりと外れがあるのだろう、と子供の頃は思わなかった。
川の両岸に大きな鯉のぼりが翻っている。親子の鯉が風に逆らって、必死に泳ぐ。川の鯉もそろそろ繁殖期。水温が丁度良く上がれば、ばしゃばしゃと水面に波を立て始める。
五月人形を虫干しする。遊ぶなと言われても遊んだ甲冑も模造刀も、本物からは程遠く小ぶりに出来ていたのだと大人になってから気付く。
子供時代を思い出して、いつの間にか視点の高さが変わっていたのだなあと、しみじみ思う。大人にとっても今日はこどもの日。
雑木林に棲む烏が今年も林冠近くに巣を掛けたらしい。時代は変わったと言うけれど、生き物たちの営みは、そこから少し離れたところで連綿と受け継がれ、流れてゆく。
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