7th

「────起き───そろ────夕しょ───────起きろ!!」

叔父さんに揺さぶられて起きる。

眠い。

「叔父さん……おはよう」

「眠いだろうけど夕食できだぞ」

叔父さんが左手に持っているものを寝ぼけた眼で凝視する。

「レンタルビデオ店ちゃんと行ってきてくれたんだ」

「頼まれたからな。机に置いとくよ」

「うん」

叔父さんにつけるようにしてダイニングに向かう。

テーブルには既に食べる準備がしてある。

席に座り

「いただきます」「いただきます」

叔父さんの料理はやっぱり美味しい。

しかも風邪の私を気遣って消化の良いものばかり。あまりない食欲が沸いてくる。

気が付くと見事に完食していた。

「ごちそうさまでした」

食器を片付ける。

「お風呂入っちゃいな」

「うん」

風呂場に向かい全身を洗い泡を流してパジャマに着替える。

パジャマはいつもノースリーブのワンピース。冬はこれにジャージの長袖を羽織る。

「歯磨いて眠るね。おやすみ叔父さん」

「おやすみ~」

歯を磨き自室のベットに横たわる。

さっき寝たから眠くないな。

徹との会話を反芻する。

仮に私は死ぬとしてどうやって、いつ、どこで死ぬのだろうか。

自問自答、答えなど返ってこない。

死ぬのは怖いはずなのに心のどこかで受け入れている私がいる。

まるで悩んだり考えたりする私が無駄だと言われているみたいじゃない。

無意味と否定されたような気持ち、まさにそれに近い。


『死ぬか死なないかは二分の一。折り合いつけて、いつ死んでも後悔しないように一日一日を精一杯生きていく』

叔父さんが昔教えてくれた言葉。

この言葉のお陰で良くも悪くも私は冷静でいられて自分の死を受け入れられるのかもしれない。

「けど出来れば死にたくないな」

「出来ればじゃない絶対死にたくない」

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