4th

あの夢を見てから二日後。

普段は風邪なんて全然引かないのに何故かその日は三十九度の高熱&腹痛が激しい風邪引いたのだ。

「あぁ~クッソ!!今日は大好きなパンが給食に出る日なのに~」

「風邪引いたんだから素直に休みな」

「あぁ昨日の自分が憎いぃぃぃ」

私を無視して叔父さんが学校に欠席の連絡をする。

「暇、スゲー暇、風邪の日ってスゲー暇」

暇過ぎて死にそう。

「暇なら部屋にテレビあるんだからテレビ観なよ」

「帰りレンタルビデオ店でDVD借りてきて」

「図々しい姪を持ったな」

「可愛い姪のためにお願い」

「少しだけだよ」

「キャー叔父さんだぁいすき」

「お前そんな明るいキャラじゃないだろ……………つーか結構元気じゃん」

そんな感じで自室のベットで寝転がりながら叔父さんを見送ると手元のリモコンを取りテレビの電源をつける。


青原あおばら町の△○□の通りの横断歩道で交通事故が発生し女子中学生が一人巻き込まれ搬送先の病院で死亡しました」

偶然やっていたニュース。

夢で見た横断歩道で夢で見た事故と同じ事故が起きた。

違うのは巻き込まれたのが私じゃないってことくらい。

それ以外は酷似している。

「ゆ、夢じゃ、ない?」

事故が起きた時間帯って普段なら──────

「学校に行くためにあの横断歩道を渡っている」

つまり風邪引いてなかったらあの事故に巻き込まれてたってこと?

「────っ!!」

怖くなってチャンネルを変えた。


「ここまで来ると偶然じゃないよな…………」

あの夢は予知夢かなんかなのだろうか。

誰かが見せてくれたもの?

それはないか。

じゃあ偶然私が見たものと考えるのが自然。

その偶然が起きた理由が分からない。


交通事故はもう起きたんだし─────大丈夫だよね?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る