材料を使って実験①
ビーンブラックハニーレディーの蜜を収穫し始める。濃度的に九十九パーセントの濃厚な甘みがある蜂蜜で、結構な高値で取引される代物だ今回普通の巣よりも二十倍ほどでかい蜂の巣が二個できている。そこから採取された密の量は、大体五トンくらいになった。
今回初めての収穫にしては、かなりの量だなこれなら色んな実験とかできそうだと内心感心してしまう。やりたい事が色々と頭の中に浮かぶのだった。さてはて、三階にある部屋を実験室にしつつそこで材料を使って何から作ろうか考えながら移動する。
まず作ろうと思ったのが、お風呂で使うシャンプーとトリートメントと石鹸を作ろうと思った。ヤシの実に似た樹の櫻香きののおうかと言う実が、前回湖付近で取れたので、それを使いながら蜜と他の材料とで作っていく事にする。
始めに、石鹸から作り始める。作る為の物を創造して、技能から創作物作りを使用する。こっちの世界では、それに似た物がない事を確認済みだった。前に書庫にて本を読んだ際にそれらしい物がこの世界にはない事を知り作ろうと思った。香水類の匂い等は、存在するが身体を洗うなら水か聖水など清め水ともいえる物で洗うと言うのがここの世界での常識らしい。
さて作るうえで、弱酸性の石鹸がいいだろうこの世界の基準が見えないので、身体に優しい石鹸ずくりをしていこうと思った。今ある材料だと試作段階で一種類だけ作れる状態だったりする。材料は、どこかまた狩りに行った際に探せばいいやと内心思いながら作り始める。
形は、使いさす差が良いと思い四角い形で角が丸い物を作り始める。蜂蜜を含ませる事で甘い香りが部屋中に引き立った。
石鹸が完成するまでの間に、シャンプーとトリートメントを作り始める。作るにあたって潤いを求める為には、必須脂肪酸が不可欠である。それを植物油から抽出した種類で大切なのが、脂肪酸・リノール酸・リノレン酸・アラキドン酸等が過去の世界で覚えている種類だ。それを再現するにあたって材料が当てはまるのが、湖の底にあった草で名前が聖穂爽せいすいそうと言う水草の一種と月穂爽るなほそうと呼ぶ湖周辺で取れる草が当てはまる。
別々の容器に材料を入れて、
こちらも時間がかかる代物だったりする。この間に、お昼ご飯を作りに食卓へと足を運びながら何を作るかを考える。発酵を使った食べ物とかも作りたいが材料がまだ足りていないので作れる物で簡単にお昼を済まそうと内心思っているが、どうしても作り始めるとなぜかみことちゃんの笑顔がみたくてついつい作るのに本気になってしまうのが俺の悪い癖だったりする。
そう言えば街で見かけた珍しい卵ぽいのが売ってたから何個か買ってきたがこれって飼える生き物になるじゃないかと思い技能よりブラッドアナリシスで読み込んでみると?七個中四個が生きている事が解る。
さてはて、街で買った物をこれからは、ブラッドアナリシスをして調べてから買い物すれば育てる事が出来る生き物や植物もあるのではないかと内心思った。これで成功すれば家庭菜園にも繋がるし実験材料にも使える物が増えるのではと考えてしまう……
香辛料なども街で購入していたので、卵で炒飯を作る事にした。油を入れて、鉄鍋に卵を入れて米に似ている焦華稲穂しょうかいなほを入れて具材は、肉と簡単な野菜を切刻み鉄などを回すように振り続けて、味付けをして完成する。
勿論卵の殻事態が粉末にする事で出汁としての効果も発揮する為、これをスープにして、味を調えて一緒に完成させる。
冷めないように、上から鉄の籠を載せて、みことちゃんが寝ている場所へと向かった。
いつも道理に、ネコさんのパジャマに身を包み丸くなって眠っている。ご飯よりこっちの方にそそられるが、今回はあえて我慢をしてみことちゃんを起こす事にするが、どうやって起こそうと悩む……実は、結構刺激を与えるかしないと起きない程の眠り姫と言われるくらい良く深く眠るみことちゃん……
――考えても仕方ないので、猫を抱っこするようにして三階にある入浴所へと連れて行く…ゆっくりとパジャマを脱がせて、お風呂場に連れていき身長差があるが、俺が後ろから周り抱っこするようにみことちゃんの頭にお湯をかけて頭を洗う…勿論石鹸は無いが、お湯をかけるだけでも効果がある。
お湯の暖かさに、目を覚ますみことちゃん…「ふぇ?」なんで僕まもるちゃんに抱っこされてお風呂に来てるの?「これは、夢なんだ~」何を勘違いしているかは、大体検討がつくのだが身体の向きを変えて思いっきり抱き着いてくる。
「夢なのに、夢じゃない見たいにまもるちゃんの身体が暖かい」と呟くみことちゃんが目の前にいる。まだ寝ぼけているようなので、このまま抱きかかえてお湯に浸かっていくと?
「あれ、僕もしかしてやらかした……」そんな声が耳元に聞こえるが、あえて無視をしてしっかり肩まで浸かる。浸かった後手がお湯で暖かいので、そのままみことちゃんの顔を両手で頬っぺたをぷにぷにと触るとやっと覚醒してくれる。
――ん、何故僕ここにいるの?なんて事が始めの呟きで始まり……もしかして、寝床でなにかしちゃったと不安な顔をして訴えて……ぐったりと身体の力が抜ける様に、まもるちゃんに迷惑かけたのかなと涙目になるみことちゃん……何て言うか百面相を見ているようで、内心笑ってしまう所だがここは、笑わずに今の状態を説明するとあどけない顔で落ち着くみことちゃんがいる。
この深く眠る姫をどうにかして簡単に起こせるようにするのが今後の課題だなと内心おもってしまう。転生前は、監禁場所がワンルームの様な部屋の作りだったので、焼ける匂いやご飯の貯める匂いなど料理をすれば目が覚めていたが、どうもこっちにきてからは、前より眠る力が強くなり暇があれば寝ている事がしばしある事に気づいたのも最近だったりする。
やっと目を覚ましたみことちゃんをお風呂から出して、服に着替えてもらい一緒に食卓に向かう。
みことちゃんは、嬉しそうに…「おひる~はまだかな~何を食べれば幸せになれるのかな~」となにやら一人で歌っている。
お昼のご飯の内容を伝えると、みことちゃんの顔がぱぁぁと輝くのが見えるような気がした。
この世界に来てまさか中華が食べれるなんて思ってなかったよ!さすがまもるちゃんだねと嬉しそうに、頬に頬をあてながら話してくる。
遠くからもし誰かが見たら中の良い姉妹に見えるかもしれないが、二人とも男の娘なのでその辺は大丈夫だろう……
食卓に着くと、みことちゃんは、お茶の準備をしていれてくれる。ちなみに俺が入れたお茶よりも飲み物類にかんしては、みことちゃんの入れたのが一番美味いと思っている程のお墨付きだったりする。
お茶の準備が出来た事を確認して、先ほど作った炒飯と野菜と卵たっぷりのスープをみことちゃんの目の前に置く。
「凄い、作りたてじゃないのに出来立てに見える!」嬉しそうに、頬張り始める――
「おいひぃ~よまもるたん!」と口に物が入ってる状態で喋るからとても微笑ましい光景が見れる。
今施策状態で実験している事の内容を説明しながらご飯を食べる。みことちゃんは、内容を聞くなりさらにご機嫌になる。
「まもるちゃんて、昔からなんでも材料さえあれば作っていたよね」と昔を思い出したのか遠い記憶の顔をするが、直ぐにいつものみことちゃんへ戻るのだった。
これからこの世界を熟知していけば、同じ料理が作れる事も解ってきたからみことちゃんも楽しんでいくと俺は嬉しいだけどねと笑顔で片目を瞑りみことちゃんに言うと?
「大好きだよまもるちゃん」と笑顔で笑うみことちゃんを見ながら今後の事と実験の成果を見に行く事を考えて、昼ご飯は終わるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます