初めてのヴァラン都市へ行き食堂へ

 とりあえず攻略も終えて、みことちゃんの所へ足を運ぶと真剣な顔で、服を作っている。それも戦闘用の服装だった。




 「みことちゃんただいま~」




 「お、まもるちゃんお帰り~」




 「攻略終えたの?」




 「何とかね」




 「それでこの後時間あるからご飯食べに行きながら、冒険者登録に行こうと思うだけど一緒に行かない?」




 「うん、いくけどもう少しでこれ完成するから出来たら着替えてから行こう」




 戦闘服は、耐久性と防御力に優れており、その他にも補正が一個かけられるらしい――それも服なら一個頭のリボンにも一個ずつニーソにも一個ずつ靴にも一個ずつと補正を入れてくれるとみことちゃんから言われて、とりあえず速度と知識と魔力を入れてもらう事になった。




 作っている間暇だったので、埃だらけの身体を洗いに、一人でお風呂に行く。一人で入るのはこれが初めてだが、改めて思うともう少し改良の余地があるなと思ったらすぐに取り掛かり始める。




 そして、これだと言う物が出来る頃に、みことちゃんも服を脱いで俺に近づいてくる。




 「お風呂入るなら言ってよ!」




 「いや、ほら、服作ってたし」




 「え、あれから結構時間経つけどずっとここにいたの?」




 「少し改良したい場所があったから作業してたら時間気づかなかったが、今何時頃?」




 「丁度お昼五分前くらいかな?」




 ならみことちゃんそこに座ってと誘導して、身体を隅々まであらいぐったりしている所で、お湯に浸かりのぼせたみことちゃんをお姫様抱っこしたまま食卓までタオルケットをまいて向かう――




 みことちゃんが風邪ひかないように、風魔法で髪を乾かして、みことちゃんが作った服を着せて行く。




 着せ終わるとベットに横にして、俺もみことちゃんから作ってもらった戦闘服に着替えて、街へと行く準備をする。




 冒険ギルドがこの辺であるのが、ヴァラン都市と呼ばれる都市で、この世界で七番目に大きいとされる街らしくそこでギルドカードが作れる事を調べたからと丁度目覚めたてのみことちゃんに説明する。




 屋敷から走って一時間くらいの場所にある。武器もみことちゃんに持ってもらい一緒にヴァラン都市へと足を運んだ――ついてから入口で街に入る為のお金を払いそして、門番の人に話しかける。




 「すみません、この辺で美味しいと言われている食堂がここから右に曲がって、真直ぐ言った場所にある龍杜りゅうと食堂があります」




 「それとここに冒険者カードが作れるときいたのですが、場所どこですか?」




 「さっき話した食堂を出て右側にずっとあるいた所の終点に大きな建物がギルド関係の建物かな?」




 「有難うございました」




 俺は、お礼を言って、言われた食堂へと足を運ぶ――到着すると香ばしい匂いがお店からする。




 みことちゃんと二人で、手を繋ぎながら食堂へと入る。入ると?「いらっしゃいませ~」と受付の女性の方に言われる。




 「人数は、何人ですか?」




 「二人です!」




 「家族は、居ないですね?」




 「はい、なので席は二人席でいいですよ?」




 「少しお待ちください」とその場から食堂のお姉さんが厨房に向かう。




 「店長子供二人がご飯食べに来てるのですけど、食べさせて問題ないですか?」




 「子供だろうと大人だろうと食べる事や飲んでる事や楽しむ事は、変わりがないのだから席を用意して注文を聞いておいで……」




 そして、席へと案内される。




 「今日のお勧めは、なんですか?」




 みことちゃんが、お姉さんに聞いている。




 「煮込み魚と焙り肉のベーコンがお勧めですね」




 「ごはんとパンどちらにしますか?」




 『『ごはん!』』と二人して同時に言うと?




 「注文受けたわりました」と笑顔でお姉さんは、厨房へと注文しにいく。




 待ってる間メニュー票を見てみると、やはりうちらが食べた肉の値段が載っている。




 100グラムあたり、銀貨二枚と書かれている。そして、下に完売の為、日を改めて起こし下さいと書かれていた。




 そして、少し時間が過ぎると、注文した料理が運ばれてくる。煮魚は、骨まで食べれるように一度揚げているらしく香ばしい香りがする。




 続いて、焙りベーコンは、ホークで簡単に、切り分けるくらい柔らかく食べやすい。




 みことちゃんと頂きますと言って食べ始める。




 すると、お姉さんから一言が……




 「二人でここに来たの?」




 俺は、答える。「そうですね、二人できました」




 「買い物かなにかですか?」




 「いえ、冒険ギルドへの登録にきました」




 『『えっ!』』




 お姉さんと料理長が同時に驚く声を上げる。




 「そんな子供二人で、登録なんて無理」と言われて、ここに書かれたハニーベアの肉を指さす。




 「それは、売り切れてないのよ?」




 「なかなか手に入らない代物なのよ」と言われて、俺は、厨房をかしてもらいボックスからハニーベアの肉を取り隠し味で料理をして、食べてもらう。




 「これは、何?」




 「俺が、狩った肉です食べてみて感想ください」




 おねえさんと料理長がナイフで切りホークで口に運ぶと――




 『『これは、ハニーベアの肉!?』』




 二人して、驚いている事が解る。




 「これ、どうしたんだい?」




 料理長が、俺に話しかけて来る。




 「森で倒して、保存するボックスがあるので、そっからと言う」




 「ボックスの存在は、ここでは、珍しくないけど……」




 「ハニーベアを子供一人が狩るなんて、初めて聞いたよ!」




 「それだけ強いならその歳で、冒険者になっても問題ない事ですね」




 「そこから話が溶け込み、デザートまで頂いてしまう」




 何か悪いので、ハニーベアの肉買取しますかと聞くと?




 何キロあると聞かれて、これくらいと答えるとその半分でいいよと言われ半分のハニーベアの肉を売る。




 料理長が言うには、これ凄く新鮮だけど取れたてと聞かれたが、そうですねここに来るときにと伝える。




 料理とデザートを堪能した俺達は、ゆっくり休憩をしてから冒険者ギルドへと足を運ぶのだった。

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