第7話
《さて、皆に集まってもらったのには理由がある。》
シノルが話を切り出す。
《あのねぇー?コハクちゃんの事なんだけど、実は強がっているだけで本当はか弱い男の子なのよ。》
それを聞いた時、周りの竜は驚いた。そりゃあそうだろう。あれだけ大人びていた少年が実はか弱いというのだから。
《あの子は無理をしすぎて自分で全てを背負っているのよ。でも、今は平気でもそのうち潰れてしまう。そんなことを防ぐためにみんなに協力して欲しいことがあるのよ》
マースが呼びかける。今まで驚きでザワついていた者がシンと静まる。
《それは、コハクを皆で甘やかすことだ。母性や家族としての愛情を注げばコハクも少しはマシになるだろう。そんなわけで、皆にも協力して欲しい。この通りだ》
そういい、5人は頭を下げる。それに周りの竜族は死ぬんじゃないかという程の勢いでズッこけた。
本来、竜族は物凄くプライドが高い。ましてやこの5人なんか頼むことはあっても頭を下げたりなんてことは全くもってしなかった。そんな彼女らが頭を下げたのだ。周りの竜族がズッこけるのも頷ける。
《あの、お言葉ですが.......断った場合どうなるのですか?》
聞いてきたのは、五色竜に属す者。その者へ帰ってきた答えは.......
《ん?断った場合か.......?それは、我らが貴様らを食い散らかしてやろう》
5人からその答えが出た瞬間、周りの竜族は死を覚悟した。
《でもまぁ、その心配はないでしょうね。みんなもあのルックスとギャップにメロメロになってしまうだろうね》
シノルのその一言が火種になり、コハクのモテモテ生活は加速する。
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次からは一人称で参りますm(*_ _)m
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