『登場人物―三人の主人公。希望の魔女ノルンと強欲の吸血鬼ルーン、傲慢の霧の女神ウルズ。そして、物語の最後の敵は……。』※ネタバレあり。

 ①白い人形、希望の魔女ノルン。【七つの元徳の一つ、希望の保持者。極星極界

魔術―白き人形の神具。再生をもたらす勝利の双剣―再生の時の断絶セイバーを保持している。】


 白い人形の物語の主人公。人形のノルンは、白い手足に銀色の髪。透き通る海の様な青い瞳をもつ。希望の魔女は、再生の時を刻む、白く光り輝く輪を操るもの……この物語の最終章、悪魔の女神の娘として、天国での最後の選択に挑むことになります。


 白い人形ノルンの物語は、悲しい物語。時の女神の娘、青のお嬢様ノルンが消えれば、この悲しい物語も終わり、世界は救われます。


 それは間違いありません。間違いなく、世界は救われます。ですが、その選択の後に、時に呪われた少女はどこにもいません……時に呪われた人形は、最後にどんな選択をするでしょうか?



 ※テラの大樹、テラ・システム。現在、希望の魔女により、白い人形ノルンとルーンの同化が再開されました。


 ①白い人形、希望の魔女ノルン。

  希望の聖痕(100) = ノルンの希望(50)+白き人形の神具(50~)。



 人形ノルンの過去。青い瞳のノルンは、霧の城(今は、大樹の城)のメイドから、青のお嬢様と呼ばれていた。白い手足は細く、体はとても弱かった。ふらつくから、一人で歩くことも難しい。すぐに熱がでて……痛みで意識を失って、自分の部屋から出ることもできなかった。1週間、たったの7日で、世界は大きく変わった。ノルンの魂―星の核は、青い瞳の少女に安心感を与えて、前に踏み出す勇気を授ける。魔物になったルーンが傍にいてくれたから、自分のことを信じられる様になった。自分のことを愛せる様になりました。



 これから、希望の魔女はどんな選択をするでしょうか? 愛する魔物ルーンを守る為に、愛する星テラを守る為に、全力で挑むでしょう。


 でも、最後の敵(ラスボス)は狂信者デュレス・ヨハンでも、邪神フィリスでもありません。人形のノルンにとって、とても辛くて悲しいことですが……人形の願いを邪魔しようとしている、時の女神の娘―ドッペルゲンガー。天の創造主ノルンでもありません。


 邪神たちは、最後の選択の時には表舞台にはいないでしょう。天の創造主でさえ、最後の選択の場にはいないかもしれない。そうなることが、創造主の望みでもあります。


 希望の魔女は、自分の願いを叶えようと努力するでしょう。大切な者の為に、全てを賭けるでしょう。最後の選択、彼女がどう選択するか……それは天の創造主にも、悪魔の女神にも、誰にも分かりません。



 ②強欲の吸血鬼ルーン・グローリア。【七つの大罪の一つ、強欲の保持者。時の

女神の落とし物―天国の鍵(天のピース)。N0.6~終末のノアの箱舟-魂の貯蔵庫を保持している。】


 この物語の二人目の主人公。再生の聖痕であるルーンは、地獄での役目を果たした後に、黒髪の吸血鬼の少女になった。転生?……生まれ変わった後も、何もかも凍える冷たい白い瞳。母の瞳は失っていません。腰まである長い黒髪は、白いリボンで纏めています。この白いリボンは、名づけてくれた、金色の髪の女性の真似です。


 ルーンの吸血鬼の体は幼いので、日光を避けないといけません。日光を浴びると焦げます。今は堕落神―名無し様。養母様おかあさまの魂・魔力によって、ルーンの魂は安定しています。



 ※テラの大樹、テラ・システム。堕落神―名も無き神の魂は、招魂魔術によって分霊ぶんれいされています。


 ②白い瞳のルーン・グローリア。

 強欲の烙印(100) = ルーンの強欲(50) +堕落神―名も無き神の色欲(50~)。



 ルーンの過去。悪魔の女神の極界魔術―再生の聖痕であり、神聖文字(神生紀の文字に魔力が付与されている)に魂が宿った、変わった存在だった。人形ノルンの星の核を使って、夢の世界を創って、その夢は大いに役に立った。大好きな母親。優しい母はもう夢の中にはいないけど……ノルンとルーン、白い人形の夢は、生きとし生けるものの夢にもなれるかもしれない。



 これから、ルーンは愛する人形の為に、人形の敵を殲滅します。


 希望の魔女の為なら、喜んで自分の手を汚すでしょう。愛する人形がいなくならない様に……愛する人形を守れるのなら、世界中の人や魔物を敵に回します。最後の選択の時、ルーンは愛する人形の傍にいるかもしれません。


 強欲な吸血鬼は、人形の勝手な行動を許さないでしょう……最後の選択の場で、ルーンはどんな結果を見ることになるでしょうか?



 ③傲慢の霧の女神ウルズ。【七つの大罪の一つ、傲慢の保持者。女神の影ノルフ

ェが創った悪魔の女神の複製品―霧の女神ルーン・リプリケートの力を保持している。】


 この物語の三人目の主人公。6歳の幼女? 本当に小さな白い手足に、銀色の髪。魂を惑わす紫の瞳をもつ、新しき霧の女神。足が小さいから歩くのも大変。そもそも歩く体力がない。


 昔、人や魔物を恐怖に陥れた霧の人形は……今は完全に幼女である。お子ちゃまのウルズは、白い霧から身の丈にあった黒いローブを創り出した。銀細工がとてもいいアクセント。魅惑的な雰囲気を醸し出していて、とても可愛らしい姿をしている。



 ウルズの過去。脅威度―Aランク、最初の霧の人形である。女神の影アシエルが創った女神の複製品ルーン・リプリケートに、星の核を喰われていた。女神の影アシエルがいなくなって……白い人形を支配することができる様になって、数千年ぶりに、女神の影アシエルから解放された。



 12の堕落神が争い、星が壊れた―過去の天上戦争時のこと。白い霧の傲慢に手を伸ばして、女神の影に操られて、人や魔物を殺しまくった。魔女ウルズが生まれる前から人や魔物は争い、殺し合っていたけど……どれ程月日が流れても、戦争時の感覚が強く残っている。


 ウルズは悪魔の大厄災を起こして、神生紀文明を滅ぼした。魂を惑わす、紫の瞳を持つ人形に慈悲はない。女神の影アシエルから解放されてからも、弱者を虐殺したことを気にすることない。詫びようとも思わなかった。彼女は悪魔の女神の娘であり、天上戦争時に生まれた根っからの悪魔だった。



 再生の聖痕である、聖痕の少女ルーンはこの霧の体の中にいない。聖痕の少女が帰ってくれば、新しき霧の女神ルーン・リプリケートと名乗ればいいと思っている。



 それに、あの子が霧の女神として表舞台に出てくるには、時期尚早だと思う。つまり、妹のお膳立てをしてあげるってこと。なんて妹思いの姉のなのかしら……。




 時の魔術―傲慢な霧の女神の時の逆転リバース


 大罪の傲慢の保持者は、天の創造主から見れば、非常に厄介な時の魔術を創り出した。ウルズの時の魔術は異質……悪魔の女神の様に時を止めない。時を加速させない。時を否定しない。そして、時を奪わない。



 白い人形ノルンの再生の時や、ルーンの再生の聖痕とも違う。


 ウルズの時の魔術は、魔術の対象を……魔術の効果を、全て逆転させてしまう。天の創造主ノルンの様に再誕リバースできないけど、望まない未来がこない様に、時を逆転リバースできた。



 これから、ウルズが新たな霧の女神となり……正気を失った悪魔の女神に代わって、妹たちを見守り、妹たちに手を差し伸べる。



 新しき霧の女神ウルズは、最後の選択の場に辿り着くことができるでしょうか? ウルズの時の魔術―時の逆転リバースは、望まない未来がこない様に、時を逆転リバースできる……最後の選択の場で、ウルズはどんな結果を望んで、時を逆転リバースさせるでしょうか?




 再生と終焉の時の中で……。


 Code12.第十二の刻、帰天きてんの刻―再生の時と終焉の時。



 人形の物語の三人の主人公。そして、この物語のラスボス……女神の白と黒の霧は、誰の願いを叶えるでしょうか? 誰の思いが一番強いでしょうか?



 物語の最後の敵は……元始の刻、時の化身として生まれて、帰天きてんの刻で、天国に帰ってきます。それは母と娘、二人だけの時間です。創造主が用意した最後の選択の時、母と娘の決闘が行われる。



 そして、それが最後の選択の場です。


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