第1話の4
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歴女、BLファン。だから腐女子。転校生、化沼高校一年生。見園玲加。
歴女というのは歴史に興味をもつ女性のことだとわたしは玲加に解説された。
でもBLファン、とか腐女子といわれても理解できないで、困ってしまってニャン、ニャン、ニヤヤンとオヤジギャグをとばすことしかできない。
カミサンが薔薇園の父を訪ねた時に今日あることを――BV犬飼族の侵攻を予期してスケットを頼んでおいたのだ。さきほどの身のこなしから見ても相当の戦力になる。
「歴女だったら、この化沼は興味があるはずだ。ここには那須野が原の九尾の狐、玉(たま)藻(も)の前(まえ)伝説がある。そして出来上がってしまった伝説ではなくこれからいくらでもフイルドワークで掘り起こせる面白さがある」
とわたし話しかける。
「いくとおりもの玉藻伝説があっていい。いくつものストーリがあってもいいとおもう」
「わあ、ゾクゾクスルナ」
「それにね、ここは化沼。化生(けしょう)の悪霊(あくりょう)、人狼――今風にいうなら人狼にして吸血鬼。わたしにいわせれば、BVの拠点が奈良の昔から在るのよ」
「ますますカンゲキ。歴女クラブの友だちが聞いたらジラシーものね」
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