第4話 恋の予感~ひとつ前へ進んで

「待っています」


 飯森は、元気よく言った。俺は、こう答えた。


「HalLOVEen(ハラヴェン)、だな」


「なんですか、それ」


「俺が作った。意味は、お前が考えろ」


「教師っぽい!」


「教師だ。嫌なら離れろ」


「そんなところも、好きです!」


「はいはい……」


 俺は、屋上からの帰り道、飯森と戯れながら、車に乗って、帰りが遅くなった彼女を家まで送った。


 そして、真生の保育園に迎えに行くと、真生はハロウィンの仮装とお菓子をいくつか持っていた。俺は、真生を抱えると、自然な微笑を浮かべながら、二人で暮らすアパートへ車を走らせた。


「パパ、うれしそう」


 真生が、お菓子のフィルムをむきながら言った。俺は、そうか、と答えつつ、満天の夜空に向けて、つぶやいた。


 なあ、サヤ……恋を、始めても、いいか……?

 Happy Halloween and Happy Love!




(了)

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 Halloven 猫野みずき @nekono-mizuki

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