第6話 霊界通信機
もしものために、早めに帰宅した。
昼食は、ファミレスかファーストフードにしようと思ったが、
「お兄ちゃんの手料理がいい」
アリスの希望に答えた。
「なあ、アリス」
「なあに、お兄ちゃん」
「向こうの世界とは、連絡とってるのか?」
「取ってるよ」
気になるところだ。
「どうやってだ?」
「これだよ、お兄ちゃん」
アリスは、ポケットからあるものを取りだした。
「スマホ?」
「こっちの世界では、そういうみたいだね」
「違うのか?」
「これは、『霊界通信機』だよ」
「霊界通信機?」
ますます気になる。
「お兄ちゃんは、エジソンは知ってるよね」
「ああ、もちろん」
「エジソンの最後に発明しようとしてたものは、知ってる?」
「確か、霊界通信機・・・あっ」
「気がついた?そういう事だよ」
エジソンが発明しようとしていたのは、聞いた事があるが、まさか向こうで開発してたとは・・・
「もしかして、亡くなった僕の祖父母ともお話出来たりして・・・」
僕は冗談交じりに言った。
「出来るよ。私も、向こうで可愛がってもらってるもん」
「本当に?」
「うん、話してみる?」
出来ないだろ・・・さすがに・・・
「待っててね、連絡してみるから」
アリスはボタンを押した。
「もしもし、おじいちゃん?秋隆お兄ちゃんが話したいらしいんだけどいい?」
アリスはスマホみたいな霊界通信機で話している。
「OKだよ。お兄ちゃん。はい」
アリスは霊界通信機を渡した。
僕は恐る恐る出てみる。
「もしもし?」
【おお、秋隆か、元気にやっとるか?】
「おじいちゃん、本当におじいちゃんなの?」
【おおそうじゃ、大きくなっただろうな】
その後、おじいちゃんと色々な事を話した。
僕とおじいちゃんしか知らない事も知ったいた。
今の現状も見ていてくれたようだ。
どうやら、ご先祖様が見守ってくれているというのは本当らしい。
ただ、四六時中とは行かないみたいだが・・・
「お兄ちゃん」
「何?」
「この霊界通信機は、ご先祖様がこの世界に帰る時に支給されるの。
何かあった時のためにね。私は、特別なんだけどね。
水子だった私が、この世界の事を知っているのも、このおかげでもあるんだよ」
エジソンさん、向こうでもお忙しいようで・・・
「で、肝心の神様とやらとは、連絡取ってるのか?」
「うん、夜にね。内容は秘密だけど」
「わかった」
知らないほうがいい事もあるだろう・・・
追及はしないでおいた。
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