第三話-落ちこぼれ女神との契約

「えーと、ちょっと何言ってるのかわかんないんですけど?」

聞こえなかったのかな、まぁいーや、僕は本日、二度めの宣言をすることにした。

「僕をあなたの所有物にしてください」

「あのー、聞こえないとかじゃなく意味がわからないということなんですけどー」

「そういうことですか、すみません、簡単にいうとあなたに見惚れたので尽くしたいってことです」

そういうと何故か女神様は、顔を真っ赤にして泣いてしまった。

「あの、すみません、僕ひょっとして、気にさわるようなこと言いましたか?」

「いいえ、私向こうの世界の人、誰にも信仰してもらえなかったし、他の神からバカにばかりされていたのでこういうの初めてで嬉しかっただけです。」

やべー、かわいすぎる、こんなこと言われたらもう狂うしかなくない?狂ったほどあなたを想うしかなくない?僕はそう決意してこういった

「僕は、あなたを見て女神だと思った、あなたをバカにしてる神たちも、あなたをたたえない愚民どもも、あなたの名前を一生忘れられないようにしますから、僕をあなたの所有物にしてください!」

照れたような顔をした女神様は、涙をながし決意した表情でこういってくれた、

「そこまで言うなら仕方ないですね、あなたは私の、神託者として下界にいってもらいます。」

神託者とは、信仰神に選ばれた人間であり固有スキル『信仰変換』があたえられている存在のことである

「わかりました、あなたの信託者として異世界にいきます」

「では、スキルを与えるのでので目をつむってください」

言われたとうりに目をつむるとしばらくして

唇に柔らかい感触がふれた、ビックリして目をあけると、そこには何か吹っ切れたような表情の僕の信仰神ココア様がいたのだった。

「これで、私の最初の信仰者、唯一無二の神託者にして私だけの京宮優に命じます、下界にいき私の存在を知らしめてきなさい」

「かしこまりました、あなたのためこの身を捧げることを誓います」

こうして天界に別れをつげ、決意を胸に異世界へと僕は旅立つのだった。

これは、落ちこぼれ女神と狂信者が世界を制すまでの物語である。

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