第18話 大海さんはとても優秀
真田道場にて
孝一は大海をユズハ師匠に紹介する。
「あの・・大海灯りと申します。よろしくお願いします」
じっと大海を見つめる。
「孝一君・・・よくやったわ」
「あらー、孝一がこんな可愛い子を連れてくるなんてお姉さんびっくりよ」
大海は照れているようだった。
(なんだこれ)
$$$
本日の修行、
まずはドラマ視聴から
筋肉質な出演者が低音で話す。
「奴は我が流派の禁忌を破った。よって始末されなければならない」
「真田流に禁忌とかあるんですか」
「・・・・そうね・・・・基本的に『あとは良しなに』っていうのが真田流のスタンスだから別にこれやっちゃいけないっていうのはないんだけど」
「他流試合禁止とか武術を一般人相手に使用しないとかそういう類の決まりとかは・・・」
ユズハ師匠の言葉に大海は追加の質問をする。
「・・・ないわね・・・」
(まずい、適当な流派だと思われちゃう)
「・・・よし、今決めたわ」
「『道場内恋愛禁止よ』」
「この道場はバイトの職場かよ」
「・・・」
「どうしたの、大海ちゃん?下向いて」
「いえ、なんでもありません」
なぜか大海は、少し赤くなっていた。
「よーし、オセロやるわよ。今日は大海ちゃんと水上君が対戦ね」
(なぜ、オセロ)
(また、紙で次の手を書く奴か。先輩として軽くひねってあげますか)
・・・
「大海ちゃん、また、正解」
「・・・・うぐ」
(この子、圧倒的に先読みのセンスがいいわ)
ユズハ師匠は終始ご満悦だった。
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