没入せよ、耽美なる言葉で彩られた夢の中に。
- ★★★ Excellent!!!
小説とは、作者の言葉遊びを読者がどのように体験するかのエンターテイメントだ。
この視点で評するならば、『没入感』という言葉をこの作品に贈りたい。
中身は、テクノロジーの応酬、ハードな世界に身を委ねる男達の世界。
反面、外見は美しい言葉で彩られた、未だ見ぬ世界の姿。
ポジ・ネガのような関係でありながら、表現として混ざり合ったこの作品は、読者を世界に没入させる。
そこに見えるだろうか、深きラピスラズリのように碧く美しい中東の夜に紛れる、二脚歩行車の立ち姿が。
『アトランティス人は夢を見ない』
——何故、超人は夢をみないのか。