第一章 高校バスケット部、入部 四 練習開始

 一日の授業が終わり、洋にとっての練習がいよいよ始まる。今年の一年生は洋と鷹取を含めて何人いるのかはまだ分からないが、バスケットは人気の部活だ。結構な人数がいるに違いない。


 男子バスケット部が使用するコートは、第一体育館の三面あるコートのうち、講堂側の方であった。女子バスケットは真ん中のコートを使用、そして入り口側をチアリーダー部が使用していた。


 男子の着替える場所は、講堂脇にある体育用具室であった。女子には第一体育館に隣接する更衣室が割り当てられていた。


 初めて行くのはやはり緊張する。日下部はフレンドリーな部だと言っていたが、実際はどうなのだろうか。


 洋は前以て目と連絡を取って一緒に行ってもらうことにした。


 それにしても、二人並んで歩いている目と鷹取は本当にデカい。後からついて行っている洋と比べると、とても同じ高校生とは思えない。


 洋は《嫌になるなあ》と胸の内で呟いた。


 用具室入口の前まで来ると、


「失礼します」


 と言って、目がドアを開けた。


 中には、既に数人が来ていて着替えているところだった。

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